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【トゥームレイダーファースト・ミッション】
ハードなアクションに挑んだアリシア・ヴィキャンデルに感服する映画

トゥームレイダーファースト・ミッション　映画あらすじ

冒険家で、巨大企業クロフト社の経営者でもあるリチャード・クロフトは、古代日本の女王「卑弥呼」の墓を探るため、1人娘のララを残して旅に出たまま行方不明になってしまう。それから何年も経ち、周囲の人間はリチャードの生存を諦めたが、ララだけはどうしても父の死を認めようとしなかった。そのため、絶大な資産を相続できる身でありながら、ララは自転車便のアルバイトで収入を得てギリギリの生活を送っていた。しかし、あるきっかけから、父の死を認め相続することを決意。ところが、その際に父からのビデオレターを発見したララは、失踪のカギが卑弥呼の墓にあると考え、単身香港へと向かう。

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トゥームレイダーファースト・ミッション　映画レビュー

アンジェリーナ・ジョリーさん主演で知られる、アクションアドベンチャーゲームを映画化した『トゥームレイダー』シリーズのリブート作品です。ジョリーさんが演じたララは、知識や経験、戦闘能力すべてが円熟している印象でしたが、今回はビギナーテイストなララ。なぜならば、この物語は彼女にとって初めての冒険を描いたものだからです。

『エクス・マキナ（2015）』ではキュートなAI搭載のアンドロイドを、『コードネーム U.N.C.L.E.（2015）』では、まるでオードリー・ヘプバーンのように可憐な姿で観客を魅了したアリシア・ヴィキャンデルさんが、これまでとは違う等身大のララ・クロフトを演じています。

ゲーム自体を知らないので、ララ・クロフトのイメージにピッタリだったかどうかは分かりませんが、とにかくこの華奢な役者さんが本気でアクションに挑んでいる姿には、本当に感服いたしました。細身なからだを至る所にバッシバシと打ちつけながら、何度倒れても、どんなに痛めつけられても、果敢に立ち向かっていくのです。もはや演技とは思えないほど痛々しくリアルなアクションシーンに、ただただ感心しきりです。

なお、魏志倭人伝（ぎしわじんでん）が伝える倭国の女王「卑弥呼」の墓は、奈良県桜井市箸中にある箸墓古墳がそれだという説があったり、福岡県の赤村にある丘陵という見解があったりするものの、何ひとつ確実ではありません。

そのため、この映画ではどうするのかと興味深く観ていたら、日本近海にある「魔の海」の絶島ということで上手くまとめられていました。実はこの「ドラゴントライアングル＝魔の海」と呼ばれる海域は、バミューダトライアングルと同じく、船舶や航空機が突如行方不明になってしまう場所なのだとか。実在しているかどうかも不明ですが、研究科は千葉県野島崎の南沖を起点に、小笠原諸島、グアムを結んだ三角形海域に存在すると主張しているそうです。

「それ完全に異次元の入り口でしょう」ってなもんですが、ララ・クロフトは同士とともに、魔の海域じゃなくてもすぐに大破しそうなボロボロの船で、その場所にたどり着いてしまいます。もちろん尋常じゃない荒波に襲われますが、心配ありません。アクロバット的な身体能力と、多次元級の「運」を持つララですから。

ちなみに……、この映画で描かれている香港は、いったい、いつの時代の香港なんだと感じたのは筆者だけでしょか。ヴィキャンデルさんが香港に住む友人に「映画の中の香港の映像」を送ったところ、「あら、いま香港に来ているの？」と信じたとかなんとか言っていましたが……、そ、そうかぁ？　20年以上前の香港だって、もっと近代的だったぞ。

ま、まあ、いいんですけどね。

とにかく、ゲームの映画化なので現実的に「ありえねーアクション」は満載ですが、4ヵ月間ずっと週6ペースでジムに通い、食事制限をしながらからだを鍛えたヴィキャンデルさんの努力は至る所に表れています。まだ原石のララが成長する過程を、しっかりと目撃できる映画『トゥームレイダーファースト・ミッション（2018）』は、売ってはいけない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は皆様次第です。

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ララは、魔の海に向かう手がかりを求め訪れた香港の港でルー・レンに出会います。それを演じているのが中国系アメリカ人のダニエル・ウーさん。薄汚れた古い船の主として、やはり薄汚れた服で、銃を手に酔っぱらいながら現れるのですが、その場にまったくそぐわず不自然なほどハンサムです。意外に2人はお似合いだと思うのですが、今後シリーズ化する場合は再登場するんでしょうかねえ。

ライター中山陽子でした。