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CINEMAバリQ

今日の1本 フルスロットル(2014)gattoのレビュー


 
ポール・ウォーカーが丸々出演しているものとしては、この映画『フルスロットル』が最後と言っていいかもしれない。
 
この物語のベースとなっているフランス映画『アルティメット』も、『アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ』も既に観ていたので、主役がスキンヘッドのシリル・ラファエリから、イケメンなポール・ウォーカーになっているあたり、フランス版とアメリカ版の違いだなあと感じた。何故ならば、フランスはイケメンよりも個性的な価値観を重視するように感じるから。決してシリル・ラファエリ氏がイケメンじゃないと言っているワケじゃない。(ち、違うってば)
 
いずれにせよ、マッスルパワー全開の映画アルティメットのシリーズで彼らが主役になったのにはワケがある。シリル・ラファエリは、なんとサーカス学校出身で、空手だのテコンドーだの、パルクール(移動術)までできちゃうスタントのコーディネーターさんなのだ。そして相棒役は、驚異的な…いや、もはや人間を超越した身体能力を誇るパルクールの創始者、あの!ダヴィッド・ベルである。
 
一体全体どんな身体能力しているんだ的な彼らが演じた役を、ダヴィッド・ベルとの共演で演じなければならないので、ポール・ウォーカーもプレッシャーが強かっただろうに。
 
だが、ポール・ウォーカーは相当努力を重ねたのか、ほぼスタントなしでかなりの身体能力を披露していた。あの青い目をしたカワイイ顔で跳ねるわ、登るわ、回転するわのアクロバット・アクションを、「オイオイ身体どうなっているんすかバネついてるんっすか?」なダヴィッド・ベルの隣りで繰り広げている。
 
しかし、言っちゃなんだがアクロバティックなアクションが主体なので物語は単純明快である。荒みきった愛する街を救うべく奔走する男と、父も警官だった潜入捜査官。盗まれた爆弾を解除すべく、2人は反目し合いながら協力するが、そこには見えない真実が隠されていた…と言ったところ。
 
ジェットコースターのように物語がどんどん展開し、途中、なんだかエロい女同士の取っ組み合いも通過しつつ(監督の趣味だろうか、それとも、脚本のリュック・ベッソンの趣味だろうか)、なんだか、何も無かったかのように丸く収まっちゃうところが突っ込みどころの映画だが、それよりも一番突っ込みたいのは悪い奴らのマヌケっぷりである。このあと、荒くれ野郎たちにボッコボコにされるんじゃないんか?と思われる状況で、強気に発言する謎の行動は、ほぼ脚本の帳尻合わせかな?と気付いたので、とりあえず微笑ましく見守ることにした次第だ。突っ込みどころをキレイさっぱり忘れて、単純にアクションを楽しもうではないか!
 
そして、とうとう4月17日に公開が迫った『ワイルド・スピード SKY MISSION』。ポール・ウォーカーも出演しているが、途中彼が居なくなってからは脚本を変え、体型が似ている実の弟やCGを駆使して映画を完成させたはずである。悲しいが、もうジメジメするのはやめた。
 
体内だけじゃなく、もはや毛穴からアドレナリン噴射したいなら是非観るべし!
http://wildspeed-official.jp/
 
 
どれもこれもアクションぶっちぎり春祭り
是非ご賞味あれ。
 
映画と現実の狭間でROCKするgattoでした。
 
 
フルスロットル
出演: ポール・ウォーカー, ダビッド・ベル, RZA, カタリーナ・ドゥニ
監督: カミーユ・ドゥラマーレ
 

 
 
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