【ゴーストバスターズ】
マイティ・ソーでお馴染みクリス・ヘムズワースが本気で笑わせるコメディ・ホラー
ゴーストバスターズ 映画あらすじ
エリンは名門コロンビア大学で教壇に立つ物理学博士。よりによって大学から終身雇用の審査を受けているさなか、かつての親友アビーと共同執筆したゴーストの本が出回っていることを知る。そのなかで提唱したことが自分の立場を危うくすると考えたエリンは、終身雇用が決まるまで本の販売を控えるようアビーに頼みこむ。その矢先、なんと2人はアビーの相棒ジリアンとともに本物のゴーストと対面。やがて、同じくゴーストを目撃した地下鉄職員のパティ、すこぶるイケメンでマッチョなのに激しくおバカなケヴィンとともに、ゴーストバスターズとして幽霊退治をはじめる。
ゴーストバスターズ 映画レビュー
1984年に大ヒットしたアメリカ映画『ゴーストバスターズ』を、全く新しいかたちで再生したこの作品は、男性ばかりのオリジナルとは違い女性が大活躍する映画だ。
オリジナル版については、青春時代に一世を風靡したコメディ映画だけに強い思い入れがある。そのリブート作品となれば観ない手はない。それに、この作品には大好きなコメディエンヌが2人も出演しているのだ。だが結果的に、お腹が痛くなるほど笑わせてくれたのは、ケヴィン役のクリス・ヘムズワースだった。しかもなんと、彼のアドリブが相当あるらしい。これには、数々のコメディ映画を手がけたポール・フェイグ監督も驚いたようである。
夜就寝してからも思い出すほど可笑しかったのは、やはりゴーストバスターズメンバーの女性陣が、ケヴィンの面接を行うシーン。彼が考えたロゴマークデザインも笑えたが、何度かケヴィンが「目を覆う」シーンは、一瞬意味がわからないほどバカバカしくて大笑いした。
しかも、それを演じているのが『アベンジャーズ』『マイティ・ソー』シリーズでマイティ・ソーを演じている、イケメンで超マッチョなクリス・ヘムズワースなのだ。正直いえば、常に斧を持って歩くロン毛の神様マイティ・ソーが、『アベンジャーズ』でモテキャラなのがピンとこなかったが、この映画を観て彼の魅力がよくわかった。
マッチョなのに黒縁メガネがよく似合う草食系、図体はでかいけど無垢な子供、そして銀河系レベルのおバカさん、でも腕力は最強というケヴィンのキャラクターは、意外にもクリス・ヘムズワースのファンを増やすことになるかもしれない。(もしくは減ったりとか)
とはいえ、ケヴィンがボケをかましたとき、微妙で絶妙なリアクションをしてくれる最強コメディエンヌの2人がいたからこそ、笑いが生まれたのは明確だ。プロフェッショナルな笑いを届けてくれるのは、アビー役のメリッサ・マッカーシーと、エリン役のクリステン・ウィグである。
『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン (2011)』で高い評価を得たメリッサ・マッカーシーは、ジェイソン・ステイサムと共演した『SPY/スパイ (2015)』での、キレのあるセリフ回しとエッジが効いた表情に魅了され、大ファンになったコメディエンヌだ。
また、クリステン・ウィグにおいては、先述した映画でもメリッサと共演しているが、個人的にはサイモン・ペッグ主演の『宇宙人ポール(2010)』でみせた、捨て身のギャグに衝撃を受けた。また、ベン・スティラー主演『LIFE!/ライフ(2013)』での、シェリル・メルホフ役はとても魅力的だった。
そのほか、ゴーストバスターズの新生メンバーとして活躍したジリアン役のケイト・マッキノンや、レスリー・ジョーンズもアメリカでは有名なコメディエンヌらしい。ケイト・マッキノンは、クリステン・ウィグも出演経験があるアメリカの最長寿バラエティ番組『サタデー・ナイト・ライブ』のレギュラーで、レスリー・ジョーンズも同番組の脚本家、準レギュラー経験者とのこと。いずれにしろ、今作品で彼女たちが演じたキャラクターも、かなり濃厚である。
この映画への評価はだいぶ分かれているようだが、個人的にはオリジナルメンバーがチョイチョイ顔を出してくれて、新旧入り混じった音楽もノリがよく、意外なところでクリス・ヘムズワースの魅力を発見し、大好きなコメディエンヌ2人を堪能できたので、とても楽しく鑑賞できた。
もちろん十代の頃に、のっしのっしと登場したマシュマロマンに受けたような衝撃を、もう感じることはできない。それは、時代も自分も変化したので仕方がないことだ。ただ、オリジナル版でダン・エイクロイドとともに脚本を書き、出演もしていたハロルド・ライミスが、2014年にこの世を去ってしまったことはだけは残念でならない。
ライター中山陽子でした。
ゴーストバスターズ(2016)
監督 ポール・フェイグ
出演者 メリッサ・マッカーシー/クリステン・ウィグ/ケイト・マッキノン/レスリー・ジョーンズ
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