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CINEMAバリQ

【ラスト・ウィッチ・ハンター】
アストンマーティン乗り回す魔女ハンターのお話

ラスト・ウィッチ・ハンター 映画あらすじ

中世の時代、人間は魔女たちと熾烈な戦いを繰り広げていた。そして魔女ハンターのコールダーは、激しい戦いの末にとうとう魔女の女王を討つことに成功。しかし、魔女の女王は絶命する寸前に「不死の呪い」をコールダーにかけてしまう。そのため、それから800年経った現代に至ってもコールダーは魔女ハンターとして生き続けることに。だが女王を失った魔女たちは、勢力を弱め人間と共存するようになっていた。したがってコールダーの役目は、魔女たちが悪さをしないよう監視すること。しかし、そんななか代々にわたりコールダーを支えてきた、「ドーラン」の名を引き継ぐ36代目の神父が急死してしまう。高齢とはいえその死を不審に思ったコールダーは、調べていくうちに恐ろしい何かが迫っていることに気づく。

ラスト・ウィッチ・ハンター 映画レビュー

少しだけゴシックな雰囲気をもちつつ、ほんのちょっくらワイルド・スピードな要素も加わった、モテモテ不死身男が大活躍するこのダークファンタジーアクションには、ヴィン・ディーゼルの大好きな世界観が詰め込まれている。

ゲーム好きで知られるヴィン・ディーゼルは、世界初のロールプレイングゲーム「ダンジョンズ&ドラゴンズ(1974発売)」の大ファンで、そのなかの魔女ハンターのキャラクターがお気に入りなのだそう。コンピューターゲームのイメージがあったのでテーブルトークRPGが好きと聞いたときはなんとなく意外だっだが、この映画のアイデアはそのアナログなゲームから生まれたらしい。

実はまったくと言っていいほどゲームには詳しくないが、D&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)のパッケージは、この映画の暗くて少しおどろおどろしい雰囲気そのものだった。ただ、映画自体は現代に生きる魔女ハンターを描いているので、中世が描かれているのは冒頭と記憶のシーンだけである。

800歳以上とはいえ魔女ハンターは現代にすっかり馴染み、iPadやスマートフォンを使いこなしている。むしろ、一般的な寿命をもつ神父の36代目ドーランの方がデジタルに疎いのだ。そんな年老いたおじいちゃん神父を、見た目は神父よりかなり若いが数百歳年上の魔女ハンターが「若造」と呼ぶのはなかなか洒落がきいている。しかも、その「若造」と呼ばれる神父さまを演じているのはエリザベス女王からSir(サー)の称号を受けたマイケル・ケインだぞ。

高層ビルが立ち並ぶマンハッタンの夜景を一望できる場所にひとり住み、魔女取締りの合間に乗った飛行機から、お気に入りCAをお持ち帰りする魔女ハンター。いったい資金はどうしているんだか知らんがコールダーが住む場所はなんだか高級な匂いがプンプン。しかも愛車は007シリーズでお馴染みのアストンマーティンだ。『ワイルド・スピード SKY MISSION(2015)』でも登場していた車である。

そんな風に孤高でリッチな魔女ハンターを、上品な執事のようにマイケル・ケインが見守っていたり、37代目の若手ドーランをイライジャ・ウッドが演じていたり、おびただしい数の虫がうじゃーっとわいたりするので、バットマンのような、ロード・オブ・ザ・リングのようなワイルド・スピードのようなハムナプトラのような感覚が入り混じる。しかし、物語自体は「魔女ハンターが魔女を退治する物語」なので至ってシンプルだ。

そのため物語を楽しむというよりは、アナログなゲームから発想された映画全体の雰囲気を楽しむという感じである。

途中相棒がドーランから、人の意識に入り込める魔女クロエ(ドリームウォーカー)に取って代わったのは「あれ?」という感じだったが、クロエを演じたローズ・レスリーが、目の奥にやさしい光を持ついい女優さんなのでまあいいか。

ただ、個人的にはもう少し『ブレイド(1998)』のように、迫力とメリハリとリズム感がある方が好きかな?

ライター中山陽子でした。

 

ラスト・ウィッチ・ハンター(2015)

監督 ブレック・アイズナー
出演者 ヴィン・ディーゼル/イライジャ・ウッド/ローズ・レスリー/マイケル・ケイン

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