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CINEMAバリQ

【四角い恋愛関係】
不倫や同性愛を描いたとーっても爽やかな映画

四角い恋愛関係 映画あらすじ

たくさんの祝福を受けヘクターとの結婚式を挙げたレイチェルは、会場のフラワーアレンジを担当する女性ルースと目があったとき、何か不思議な感情が芽生え戸惑う。そんななかレイチェルの夫ヘクターは、ルースと友人のクーパーをくっつけようと画策。しかし、それがきっかけとなり、夫婦になったばかりの男女2人と、レズビアンの女性との複雑な関係をつくりだしてしまう。

四角い恋愛関係 映画レビュー

クールでかっこいい女性と、キュートでセクシーな女性が惹かれあう恋愛ドラマに、なんだか気の毒な男たちが絡んでくるこの映画は、不倫騒動を描いているのにずいぶん爽やかな雰囲気だ。ちなみに、描かれているのは四角ではなく三角関係である。

この映画が公開された2005年と言えば、レズビアンやバイセクシュアルの女性たちを中心とした群像劇で人気となった米ドラマ『Lの世界』が盛り上がっていたころ。世界最大のレズビアン・イベント「ダイナ・ショア・ウィークエンド」の2006年度は、その時点で過去最高の人数が集まったらしい。そんなこともあり、この映画もだいぶ注目されたのではないだろうか。

日本におけるキャッチコピーは「ストレートにはいかない 幸せの新しいカタチ」。もちろんストレート(真っ直ぐ)はストレート(異性愛者)にかけているのだろう。そして、この含みをもったキャッチコピーどおり幸せの新しいカタチへと猪突猛進したのは、ストレート(異性愛者)のレイチェルだ。

ちょっと軟弱でハンサムなヘクターはレイチェルとの愛にあふれた結婚生活を疑わなかった。また、レズビアンを公にしているルースは、自分らしい生き方を選択している自立した女性だが、出来上がっているものを壊そうとは考えない。思慮深く控えめなのだ。

ところがレイチェルときたら、なんとも勝手な女なのだ。グイグイ向かうし、つっかかるし、拒否するし、ダダこねるし。しかし、それでも魅力的なのは演じているのが『コヨーテ・アグリー(2000)』『コバート・アフェア』のパイパー・ペラーボだからなのかもしれない。明るくてチャーミングで、それでいてセクシーなのだ。

ちなみに、レイチェルが一目ぼれするルースを演じたのは『ゲーム・オブ・スローンズ』『300 〈スリーハンドレッド〉』シリーズのクールビューティ、レナ・ヘディだ。そりゃあ女も惚れちゃうか。

夫を演じたのはマシュー・グード。しかも地球をガーゼで包み込みましたレベルぐらい優しい。そのため、「お前なあ、こんなイケメン長身な優しい夫がいながら何なんだグォラ」とレイチェルに対しアウトレイジ風にイチャモンをつけたくなってしまう。

なお、タイトルの「四角関係」では仲間に入れてもらっているが、実際には比較的カヤの外にいるクーパーは、勘違いヤロウだけど悪いやつではない。

こんな風に、なんだかんだ魅力的な3人と1人が織りなす物語は、ドロドロしがちな題材に反してやたら瑞々しく爽やかで、そして穏やかな映画だった。多少レイチェルにはイラッとするが、激しい濡れ場もないので軽い気持ちで楽しめると思う。ぜひご賞味あれ。

ライター中山陽子でした。

 

四角い恋愛関係(2005)

監督 オル・パーカー
出演者 パイパー・ペラーボ/レナ・ヘディ/マシュー・グード/セリア・イムリー

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