10月の平均買取価格 8,740円
平均買取点数113点、お客さま1件あたりの平均買取実績です。

CINEMAバリQ

【ブロンディー 女銀行強盗】
とにかくキム・ベイシンガーの魅力を堪能する映画

ブロンディー 女銀行強盗 映画あらすじ

すご腕の女銀行強盗カレン・マッコイは、アトランタの大物ギャング・ジャックの裏切りで刑務所に入れられてしまう。出所後カレンは、別れた夫のもとにいる最愛の息子パトリックと一緒に暮らそうとするが、それはもう叶わぬ願いとなっていた。落胆している彼女の前に、チンピラだがマヌケで人のいいJ・Tが現れる。強盗としてピカ一の腕をもつ彼女に憧れるJ・Tは、行き場のないカレンに部屋を提供し、銀行強盗の仕事に戻ることをすすめる。しかし、足を洗いたいカレンは首をタテにふらない。だが、大物ギャング・ジャックの卑劣な行為によって、カレンは1800万ドルの現金強奪計画に加わらなければならなくなる。

 

ブロンディー 女銀行強盗 映画レビュー

キム・ベイシンガーがすご腕の女銀行強盗という設定だけでワクワクする映画。匂い立つほど妖艶でゴージャスな彼女が、いつもと違う魅力で楽しませてくれる。

再鑑賞したときはなんとなくユルい印象を受けて拍子抜けしたが、基本的には小気味よい展開なので満足させてもらえる。ただ、テレンス・スタンプが演じたことでせっかく凄みが抜群な大物ギャング・ジャックは、手下ともどもマヌケすぎ。

まあとにかく、この映画の見所はなんと言っても

「キム・ベイシンガー」

である。真にセクシーな彼女だからこそ、車や機械いじりが大好きな男っぽい女性を演じても妙に色っぽい。また、キャップをかぶった黒ずくめの強盗スタイルもよく似合っていた。下調べや逃亡の際に変装していたセレブマダム風のスタイルは、もちろん文句なしにゴージャスである。

そして、彼女の脇を固めるのはJ・T役のヴァル・キルマー。悪ぶっているけれど、結局は悪になりきれない青二才のいいやつ君だ。飼い主が好きで仕方がないワンコのように、憧れの女性カレンのあとを、ブルンブルン尻尾をふってついていくような感じがなんとも憎めない。公開当時は若く頼りない印象のヴァル・キルマーが、キム・ベイシンガーの相手役になったことが腑に落ちなかった。だが実は、この映画はそこがポイントなのだ。

なぜならばこの映画は、あの『L.A.コンフィデンシャル(1997)』『ナインハーフ(1986)』のキム・ベイシンガーが主演でありながら、セクシーなシーンが一切ないから。つまりそれは、まるで弟分のようなJ・Tが相棒だからこそ成り立ったことなのである。もしもヘタに、キム・ベイシンガー演じるカレンを速攻で口説こうとする、いや、押し倒そうとするような男汁たっぷりの輩だとカレンのキャラクターが崩れてしまう。

その点、かわいいワンコ系J・Tが相棒だと、観客は濡れ場でムラムラとか余計なことに気をとられず、カッコよくて知的で、母性にあふれた職人系キム・ベイシンガーを堪能できるのだ。

なお、物語そのものには特別珍しさはないが、銀行強盗の際に警報機を逆利用した知恵などはなかなか面白かった。もちろんラストはずいぶん都合よく片付いちゃった感じもあるが、なにはともあれバイオレンスや濡れ場なしでほんわかスカッとしたいならおすすめの作品だ。

そして、カッコ良かったころのヴァル・キルマーが見たい人は必見である。

ライター中山陽子でした。

 

ブロンディー 女銀行強盗(1993)

監督 ラッセル・マルケイ
出演者 キム・ベイシンガー/ヴァル・キルマー/テレンス・スタンプ/ゲイラード・サーテイン

ラッセル・マルケイ監督作品の買取金額の相場はこちら
キム・ベイシンガー出演作品の買取金額の相場はこちら
ヴァル・キルマー出演作品の買取金額の相場はこちら