【スリザー】
バカバカしくて少しだけ切ないホラー・コメディ
スリザー 映画あらすじ
鹿狩りの前夜祭にわく田舎町。それを楽しむ者も、嫌悪感を示す者もいる。そんななか有力者のグラントは、美しい妻スターラのつれない態度に頭を悩ませていた。そんな彼がバーでひとり酒を飲んでいると、女友達のブレンダが声をかける。いい雰囲気になった2人は、流れに任せて森奥深くへ。しかし、そこにはナメクジのような地球外生命体が潜んでいた。
スリザー 映画レビュー
1から10までふざけているホラー・コメディだったが、マイケル・ルーカー演じるグラントの、妻に対する深い愛を感じたので少しばかり切なかった。
だが、基本的には理屈もへったくれもないストーリーと笑いで楽しませてくれた。それに、なかなかの豪華メンバーだ。
監督は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン。『ドーン・オブ・ザ・デッド(2004)』の脚本を書いた人でもある。
正義感には溢れているが、相当頼りにならない警察署長のビルを演じたのは、海外のサスペンスドラマ好きならよく知られている俳優さん。『キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き』でキャッスルを演じているネイサン・フィリオンだ。そのドラマでモテキャラなのが理解できなかったが、この映画を観て納得。ネイサン・フィリオンってハンサムだったんだ。(「今もだ」と怒られそうだが)
そして、金にものを言わせる嫉妬深い有力者グラントを演じたのは、強面だけどかわいいと評判のマイケル・ルーカー。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズではヨンドゥでお馴染みだ。
その警察署長ビルが惚れている幼なじみで、グラントが愛して止まない美しい妻スターラを演じているのは、『ハンガー・ゲーム』ではエフィー・トリンケット役で変な化粧をしているエリザベス・バンクスだ。この映画の彼女は、役どころ通りとても美しい。
『ボディ・ダブル(1984)』で謎のお金持ちを演じたグレッグ・ヘンリーも狡っ辛い町長役で出演している。
そんなメンバーによるこの映画のストーリーや演出は、心底バカバカしくて楽しかった。
地球外生命体に襲われたらゾンビ風味になるあたり、適当すぎてグッとくる。イカみたいな謎の生命体の対策を練るシーンで、地図にイカのシールを用いていたところも好き。行方不明の女性を発見するシーンも(可哀想なはずなんだが)爆笑した。
異常な状況下で急激に強くなった女性を見つめる、ビル(ネイサン・フィリオン)の唖然とした表情は、ほぼキャッスルだったような気がしないでもない。
なお、微妙な速度で動きにくそうに移動する謎の生命体は、「死ぬほどトロいけど大丈夫か?」と思った矢先に驚愕の速さで動くのでご安心を。
ライター中山陽子でした。
スリザー(2006)
監督 ジェームズ・ガン
出演者 ネイサン・フィリオン /エリザベス・バンクス/グレッグ・ヘンリー/マイケル・ルーカー
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