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CINEMAバリQ

【ハルク】
本気で笑わせようとしてるエリック・バナ版ハルク

ハルク 映画あらすじ

遺伝子学者のブルースは、いつも覚えのない悪夢を見てはうなされていた。それが何なのかはわからないが、何かモヤモヤしたものを常に感じている。そんなある日、ブルースは実験装置のトラブルで大量のガンマ線を全身に浴びてしまう。普通の人ならば命を落とすような事故だ。しかし、彼は以前よりも活力をみなぎらせ恋人を驚かせる。すると、病室で横たわる彼のもとに犬を連れた男が現れ「自分が本当の父親だ」と告げる。そして、あるきっかけから怒りが頂点に達したブルースは、体の異常な変化を感じたが最後、目を疑うような姿に変わってしまった。

 

ハルク 映画レビュー

マーベル・コミック映画だと思って観ていたら、思いがけずドリフみたいなコントを見せられて、かなり笑わせてもらった。もちろん、制作側にはそんな意図はなかったと思うけど(笑)

筆者以外に存在するかどうか不明だが、ハードボイルド・アクションなんだか、8時だよ全員集合なんだかわからないような映画『ハード・トゥ・ダイ(2000)』で大爆笑した人なら、この映画も楽しめるはず。

『ハード・トゥ・ダイ』では壁の穴から「何見てんだよー」で大笑いしたが、今作品ではグレン・タルボットが過激におもしろかった。この男ときたら、ハルクが暴れだそうとしているのに無謀な実験を強行しようとするのだ。

 

「(ハルクに穴をあけて)サンプルをとるんだ!(タルボット)」
「ウ……、ウオーーー!(ハルク)」
「ドリルが入りません!(部下)」

ここでブッと吹き出したら追いうちをかけるように……、

「やつを眠らせろ!(タルボット)」
→(シューっと睡眠ガスが出てくる)
「へ……、へックション!(ハルク)」
→(くしゃみで睡眠ガスどこかに吹き飛ぶ)
「失敗しました!(部下)」

 

と、息つく暇もなくものすごいアホチームぶりを発揮する。

そして、ついにはアホ高得点なタルボットが、ロケット弾らしきものを手にハルクにドーン。

が、跳ね返って自分のほうに「ドーン」
で壁に突っ込み爆発して自分も「ドーン」
手を上げて「ドドーン」

その際の映像処理が、もう……、チョー雑っ。『アフター・ザ・ストーム(2000)』のサメCGには顎が外れそうなほど驚いたが、それに匹敵するほど雑だった。

しかし、不思議なことにハルクのCGはものすごく自然で、まるでそこにいるかのようにリアル。2003年に公開された映画だが、ともすると今の映画でたまに目にする「明らかにCG」な映像よりも、よほど洗練されている。

しかし、ハルクの映像に精力をすべて奪われたのか、タルボットのグリコのポーズみたいな「ドドーン」を筆頭に、それ以外はすべてが乱暴なつくりだった。ちなみに、グレン・タルボットは、『アベンジャーズ』のスピンオフドラマ、『エージェント・オブ・シールド』にも登場しているキャラクターだ。

もちろんハルクも『アベンジャーズ』ではお馴染みの、怒るとすぐ緑色になっちゃう超人さん。映画では、さまざまな作品で演技を高く評価されているイタリア系のセクシー俳優マーク・ラファロが演じている。そのほか、『インクレディブル・ハルク (2008)』では、ストイックなハルクを実力派のエドワード・ノートンが演じている。それらをすでに鑑賞していたので、いろんな意味で今作を観ておったまげた。

監督は『ブロークバック・マウンテン(2005)』のアン・リー。ハルクは『きみがぼくを見つけた日(2009)』のエリック・バナ、そのパパをニック・ノルティ、ブルース・バナーの彼女ベティを『ビューティフル・マインド(2001)』のジェニファー・コネリー、そのパパをサム・エリオットが演じている。そんなすごいメンバーで、どうしてああなってしまったのか謎だ。

だが、そのおかげで、すごーくドリフのコントみたいで面白かった。(制作者はうれしくないかもしれないけど)

ライター中山陽子でした。

 

ハルク(2003)

監督 アン・リー
出演者 エリック・バナ/ジェニファー・コネリー/サム・エリオット/ジョシュ・ルーカス

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