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CINEMAバリQ

【ドリームキャッチャー】
ホラーとかSFとか友情のスティーヴン・キング原作映画

ドリームキャッチャー 映画あらすじ

ジョンジー、ヘンリー、ピート、ビーヴァーは、特殊な能力をもつ4人組。その“力”は、彼らがまだ子供のころ、知的障害のあるダディッツを上級生らのいじめから助けたときに授かった。同じ秘密を共有する彼らの絆はさらに深まり、大人になってからも年に1度は集合するようになる。しかし、いつものように山小屋へと集まった4人は、妙な症状を見せる具合の悪い人々に遭遇する……。

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ドリームキャッチャー 映画レビュー

この映画は、アメリカが誇るホラー小説界の巨匠、スティーヴン・キング氏の原作を映画化したものです。すこぶる評判が悪いようですが、どういうわけか筆者はとても好きな作品。きっと、同じように好きだと感じる人はいるはずです。

なんとなく不思議な雰囲気に包まれているこの映画には、とち狂った軍人からエイリアン、特殊な能力を授かった人間などが登場します。途中、どうも観客を笑わせようとしているんじゃないかと勘ぐってしまうようなトイレのシーンなどがありますが、観終わったあと記憶に残されているのは、無垢な心の愛おしさだけ。

ダディッツという不思議な少年(青年)と、優しい4人組との関係に癒され、銀河系並みの母性で、大きさを測れないほどデカい愛をダディッツに注ぐ、母の姿に涙しました。

しかし、「ひょ、ひょえーッ、そうくるかー」のラストシーンから逆に物語をさかのぼっていくと、最初から“彼”は全てを予測していたのだと分かります。エイリアンなのか、もしかして全知全能の存在に試されたのか、いや助けられたのかと色んな考えが浮かびますが、とりあえずオスカー俳優のモーガン・フリーマン氏が演じたアブラハム・カーティス大佐の眉毛を目にすれば、そんなことはどうでも良くなるでしょう。

どうしてアブラハム・カーティス大佐の眉毛をあのような毛虫にしたのかは分かりませんが、この映画の根底にあるものは、なんとなく分かります。

それは、「郷愁」と「仲間」です。

 

登場人物が少年時代からの友人4人組ということで、『スタンド・バイ・ミー (1986)』のような物語を期待して観はじめた人は、エイリアンの登場でガックリすると思いますが、筆者は同映画を観たときと同じように、「郷愁」と「仲間」というものへの深い念を感じることができました。それが、純真無垢なキャラクターと相まって、鑑賞後の優しい余韻を残したのです。

ちなみに、ヘンリーを演じたのは、筆者がいまだに『パニッシャー(2004)』続編での主演を熱望するトーマス・ジェーンさん。ヘンリーは、テレパシー能力を持った精神分析医です。

大学で働くジョンジーを演じたのは、米ドラマ『HOMELAND』のニコラス·ブロディ役でお馴染みのダミアン・ルイスさん。「記憶の保管庫」を持っています。

探している対象にたどりつく道筋が分かってしまう車のセールスマン、ピートを演じるのは、『ヒットマン(2007)』のティモシー・オリファントさん。せっかく親切に探しものを見つけてあげても、その正確さに人は気味悪がってしまいます。

不吉な出来事を予知する力を持っているのは大工のビーヴァー。演じるのはジェイソン・リーさんです。ビーヴァーは“つまようじ”が精神安定剤がわりなのですが、結局それでやらかします。

 

そんなキャラクターが登場する映画『ドリームキャッチャー(2003)』は、売ってはいけない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は一切皆様次第でございます。ちなみに、バリQの査定はとにかく速い! お荷物到着後、最短で24時間以内に査定をご連絡します。お申し込みはこちらのフォームから簡単に行えますよ。ぜひご利用くださいね。

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実は筆者が興味津々なのは、ジョンジーの「記憶の保管庫」。多分、これは長期記憶のことですよね。

人間には短期記憶と長期記憶があり、五感から入った情報は脳の海馬で「生命の危機に関連した情報であれば」振り分けられ、長期記憶に送られます。また、何度も繰り返しその情報に接したり、強烈なインパクトがあっても長期記憶に保管されます。これが記憶の定着です。

ジョンジーさんが授かった特殊な能力は、完璧に全ての情報を長期記憶のなかに収められ、なおかつそこに、自分の意識を退避させることもできるわけです。フィクションはあくまでも想像力が形づくったものですが、脳科学の視点で見れば、可塑性がある脳の可能性は無限大です。図書館のような脳は、とても興味深い描写ですね。

 

ライター中山陽子でした。

 

ドリームキャッチャー(2003)

監督 ローレンス・カスダン
出演者 トーマス・ジェーン/トム・サイズモア/ジェイソン・リー/ダミアン・ルイス

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