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CINEMAバリQ

【北京のふたり】
バイ・リンの奥ゆかしい演技が観れる貴重な映画

北京のふたり 映画あらすじ

商談で北京に滞在していたジャック・ムーアは、仕事を順調に終えたあと、ナイトクラブで美しい中国人女性と出会い一夜をともにする。だが、翌朝ジャックが目覚めると、彼女はホテルの部屋で変わり果てた姿になって死んでいた。しかも、よりによって軍の実力者ホン将軍の娘だったのだ。そのせいか、ジャックがいくら中国警察に無罪を主張しても、権利を主張しても一向に聞き入れられない。異国の地で頼る人間もおらず、絶体絶命に陥った彼の前に、国選弁護人のユイリンが現われる。

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北京のふたり 映画レビュー

この作品は、殺人犯に仕立て上げられたアメリカ人と中国人の女性弁護士が、中国政府も絡む巨大事業の陰謀に巻き込まれるサスペンス・ドラマです。映画は北京が舞台ですが、実際に撮影したのはアメリカのカリフォルニアとのこと。

それもそのはず、この映画では『ブロークダウン・パレス(1999)』さながら、冤罪で投獄された外国人が、人権を無視され不当に扱われる様子が描かれています。なおさら、今作の場合は国絡みの事業を取り巻く陰謀。案の定、中国政府からは抗議の声があり、アメリカに住む中国人も怒りをあらわにしたそう。現地で撮影なんて、到底無理な話ですよね。

まあ、主演のリチャード・ギアさんがダライ・ラマ14世の熱心な支援者だから、という事情もあるそうですが。

なお、このサスペンス・ドラマの見所は、異国で巻き込まれた陰謀に、どう1人のアメリカ人が対抗していくか。そして、最初は懐疑的だった中国人の国選弁護人と、どう国境を超えた絆を深めていくかです。特に、バイ・リンさんが演じた国選弁護人のシェン・ユイリンが、奥ゆかしくて知的という魅力的なキャラクターであったため、その成り行きを見守る観客の気持ちも高まりました。

あのリチャード・ギアさまとも、すぐ懇ろにならないのがいいですね。今作の序盤でギアさまは、セクシーな女性とすーぐにあんなことや、あんなことをしていましたから。でもそのぶん、一定の距離を保つ主人公とユイリンの関係に、気高さを与えてくれました。

だからこそ筆者は、バイ・リンさんが、また、他の映画でも上品な演技を堪能させてくれることを大いに期待していたのです。

それが……。どうでしょう……。

そのあと筆者は、『アドレナリン:ハイ・ボルテージ(2009)』を鑑賞後、椅子から転げ落ちてゴロゴロ転がり、そのまま大江戸線ほど深いところまでズッコケてしまいました。その作品のバイ・リンさんが、あまりにもカッ飛んでいたためです。しかも、限度を超えて。今作において上品で奥ゆかしかった彼女の姿はなく、あるのは、お汚いイカれ女さまの姿でした。ビックリして開いた口が塞がりませんでしたよ。

ちなみに彼女は『クロウ/飛翔伝説(1994)』にも怪しい悪役で出演していますが、当時筆者はそれに気づかなかったため、余計に今作の控えめな印象が強まっていたというわけです。

まあ、そんなことは置いといて、古い因習を断ち切って彼の無実を証明しようとする中国人弁護士の奮闘や、王道とはいえ陰謀サスペンスは見ごたえ十分です。

 

そんな映画『北京のふたり(1997)』は、売ってはいけない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は一切皆様次第でございます。ちなみに、バリQの査定は、とにかく買い取り価格が高くて、しかも超クイック。お荷物到着後最短で24時間以内に査定をご連絡します!

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二胡を弾くユイリンに、ジャックが「きれいな手だ」と言うと、彼女は袖を引っ張り手が見えないようにします。

あぁ、この奥ゆかしさが好きだったんだけどなあ。

ライター中山陽子でした。

 

北京のふたり(1997)

監督 ジョン・アヴネット
出演者 リチャード・ギア/バイ・リン/ブラッドリー・ウィットフォード/バイロン・マン

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