【バーフバリ 伝説誕生】
想像のはるか上を行く、突き抜けた「ありえねー」が炸裂するインド映画

バーフバリ 伝説誕生　映画あらすじ

時は古代インド。傷だらけになって滝の下に逃げてきたマヒシュマティ王国の国母シヴァガミは、シヴァ神に「自分の命が欲しいならくれてやる。だが、この赤ん坊の命だけは救ってほしい。帰りを待つ母のもとに返さねばならぬ」と、力強く祈りを捧げる。しばらくして、泣き声を聞いた村人が赤ん坊を助けたが、そこでシヴァガミは力尽きてしまう。だが、その直前に滝の上を指さし、そこに赤ん坊の家があることを示す。ところが、それを聞いた村長の妻サンガは、「神からの授かりものだから」と自分の子にすることを主張。滝の上に通じる洞穴を、大きな岩で封印してしまう。やがて、「シヴドゥ」と名付けられた赤ん坊は逞しく成長したが、異常なまでに滝の上の世界に魅了されており、育ての母サンガを心配させた。そんなある日、滝から仮面が落ちてくる。それは、美しい女性のものだった……。

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バーフバリ 伝説誕生　映画レビュー

毎回毎回、本当にインド映画には驚かされてしまいます。「ハハハ、いやいや、それ絶対に有り得ないでしょう」なんて突っ込みする暇もありません。

IT分野で大躍進し、世界各国で経営者として活躍するインド人の方々ですから、死ぬほど前頭葉が発達していて、数字が得意で、論理的なはず。この作品は、インド国内では最高額の予算で製作されたほどの大作です。普通に考えたら、衝動を抑制して欲望より理性を優先させる働きもある、脳の前頭葉がより発達している彼らが大勢いたら、「ちょっとやり過ぎじゃないの？」と暴走を制御する人が何人かはいるでしょうに。

でも……、彼らは制御しません。ぜーんぶ、やっちゃうんです。

そう、この映画は、やり過ぎの度を越した異次元レベル。しかも、尋常じゃない面白さです。

この作品は二部構成。最後まで観ても完結しないので、「早く次が観たいッ！」ともだえること請け合い。しかし、だからといってイラつかせることはなく、うまい具合に一区切りついています。なお、今作はインドの歴代興行収入最高額を記録したそうですよ。

祖父・父・息子、三代にわたる因縁の戦いが壮大なスケールで描かれていますが、古代インドが舞台で、戦術を駆使した「戦」のシーンも多いので、途中『レッドクリフ Part I（2008）』を観ているような感覚に襲われます。ちなみに、『レッドクリフ Part I』は“八卦の陣”でしたが、この映画では“三叉作戦”でした。八角形と三角です（説明はいらないと思いますが）。

ただ、R15＋指定だけあって、大勢の戦や、個々の戦いも生々しいので、「ワーイ！　歌って踊るインド映画観よーっと」と軽い気持ちで観てしまうとビックリしてしまうかもしれません。個人的にも、戦術そのものは面白いですが、生々しい戦のシーンばかりが長く続くと、「だめだこりゃ、次いってみよう」と、いかりや長介さんに仕切ってもらいたくなってしまいます。

とはいえ、古代王国を支配する親子三代の物語ですから、どうしても「戦」に流れ込む展開は避けられません。それに、その前に見せてくれた、本当にビックリするような「プッシュが激しい男」のお蔭で、気持ちはすでに異次元空間にありましたからね。

何がすごいって、プラバースさんが演じるシヴドゥは自分を本気で殺そうとしてくる女性に、ほぼストーキングに近い猛プッシュをするのです。剣で刺されてもなんのその。刺されているんだから当たり前ですが、「胸が痛むよう」とか言って全く気にしません。しかも、自分に対し殺意がある女性に応戦しながら、その女性に化粧をするわ、服は脱がすわ、アレンジするわ、髪の毛はジットリいやらしく触るわ、とにかくエロ思考をまったく途切れさせないのです。インドの方は、こういう猛プッシュが普通なのでしょうか。少し心配になります。

また、魔術が使えないと、水中でヘタトゥーなんか描けないと思うのですが、シヴドゥは描いちゃいます。どうやら魔術師です（違うけど）。おまけに、「仮面の持ち主のおなごに会いたい！」というエロ思考で、マーベル・コミックのヒーロー並みの超人力を発揮して、ビョーンと滝の上へと登っていくのです。

 

とにかく、全てが規格外。映画の枠さえも？　飛び越えた作品です。夢中になって観てしまうこと間違いなし！　そんな映画『バーフバリ 伝説誕生（2015）』は、売ってはいけない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は皆様次第。バリQはスピード査定で、買い取り価格も高いので、売りたいときは、ぜひ気軽にお申し込みくださいね。新しいものはもちろん高額で買取し、古くても市場価値があるものは、しっかりと評価しますよ！

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2017年には、第2作『バーフバリ 王の凱旋』が公開されました。現在も一部の映画館では上映されているはずです。監督は、ハエ君が大活躍する『マッキー （2012）』を監督したS・S・ラージャマウリさん。

なお、今作の雪山のシーンは、『007』や『キングスマン』を彷彿させますので、ぜひお楽しみに。

 

ライター中山陽子でした。

 

バーフバリ 伝説誕生（2015）

監督　S・S・ラージャマウリ
出演者　プラバース／ラーナー・ダッグバーティ／アヌシュカ・シェッティ／タマンナー

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