【セブン・シスターズ】
ノオミ・ラパスの演じ分けに圧倒されるSF・サスペンス・アクション

セブン・シスターズ　映画あらすじ

そう遠くない未来。世界は人口の増加と干ばつで深刻な食糧難を迎えていた。その事態を解決するべく、欧州連邦は厳格なひとりっ子政策「児童分配法」を施行。2人目以降の子供が見つかったら、強制的に親から引き離し「クライオスリープ」と呼ばれる機械で冷凍保存される。「冷凍保存された子供が目覚めるころには地球上の資源が回復し、食糧難のない安全な世界になっている」と政府は明言する。その中で生まれてしまった7つ子は、祖父テレンス・セットマンによって月曜から日曜までの名を与えられ密かに暮らし、外では1人の人格「カレン・セットマン」として生きるようになる。そして、長く月日が経ったある日のこと、姉妹は、「仕事に出かけた月曜日が帰ってこない」という事態に直面する。

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セブン・シスターズ　映画レビュー

鑑賞前、簡単なあらすじだけでも激しく興味がわきました。おまけに、この映画で難解な役どころを演じるのは、『ミレニアム』3部作で強烈なインパクトを世界に与えたノオミ・ラパスさん。そんでもって祖父がウィレム・デフォーさんで、おっかない政府機関のトップがグレン・クローズさんです。面白くないわけがありません。

ちなみに、この映画の脚本は、「まだ映画化されていない脚本の評価」と「映画製作」のマッチングプロジェクト“ブラックリスト”の2010年版で、上位に入っていたマックス・ボトキンさんの作品なのだそうです。それを改筆した際、主人公の７つ子を男性から女性に変えたとのこと。その理由は、トミー・ウィルコラ監督がノオミ・ラパスさんに主役を演じて欲しかったからです。

実際、この映画でもっとも心を惹きつけられたのは、ノオミ・ラパスさんによる“演じ分け”の凄さでした。彼女の演技能力の高さを実感するなら、ピアスだらけタトゥーだらけでビジュアルが強烈すぎた『ミレニアム』シリーズよりも、この映画のほうが分かりやすいかもしれません。

 

なお、この物語のテーマは「人口増加による食糧難」と「ひとりっ子政策」。実際にそんな政策を1979年から2015年まで行ったパンダと小龍包の国もありましたね。その国が2人目以降の子をもうけた（「一人っ子」宣言をしなかった）場合に課したのは経済的なペナルティでしたが、この物語に登場する架空の政府機関は、それとは比にならないほど非情な制裁を下しています。

だからこそ、7つ子を産んだあと命を落とした娘の父親は、可愛い7人の孫たちを政府なんぞに渡すものかと「生きる術」を教え込むのです。祖父の行動は常軌を逸したようにも見えますが、彼は、ただただ、姉妹たちを守ろうと必死でした。

しかし……、それで姉妹たちが幸せだったかと言えば、そうではありません。彼女たちは7つの人格を持つ７人でありながら、１人の人間「カレン・セットマン」として生きねばならなかったからです。多重人格とはまったく違いますが、それを物理的に実現しているようなもの。苦しくないはずはありませんよね。

そして事件が起こります。Monday（月曜日という名前）が帰ってこない……!?　

監督のトミー・ウィルコラさんは、ダークファンタジー・アクション『ヘンゼル＆グレーテル（2013）』でハリウッドに進出したノルウェー出身の方です。ノオミ・ラパスさんはスウェーデン 出身、ウィレム・デフォーさんやグレン・クローズさんはアメリカですよね。いま注目の、オランダ人俳優マーワン・ケンザリさんも出演しています。そして製作国はイギリス、アメリカ、フランス、ベルギーと、なんとも国際色豊か。

 

そんな映画『セブン・シスターズ（2017）』は、売ってはいけない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は皆様次第です。ちなみに、バリQの査定は速さが自慢。お荷物到着後、最短で24時間以内にご連絡いたします。また、買い取り価格の高さにもご満足していただけるはず。市場価値に合わせて買い取りをしているので、新しいものはもちろん高額で、古くても市場価値があるものは、しっかりと評価させていただきます。本 、CD、DVD・Blu-ray、ゲーム、PC・タブレット、携帯電話、ホビー・フィギュア、ポータブルオーディオ、種類を問わず全部で20点以上あれば送料無料となります。不要なものは、ぜひぜひ全部まとめてお送りください。

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『セブン・シスターズ』よりも『What Happened to Monday?』という原題のほうが洒落ていると思うのですが……、フランスでも『Seven Sisters』というタイトルで公開されたそう。英語圏以外で、そのニュアンスのまま変換するのは難しいかもしれませんねぇ。

ライター中山陽子でした。

 

セブン・シスターズ（2017）

監督　トミー・ウィルコラ
出演者　ノオミ・ラパス／グレン・クローズ／ウィレム・デフォー／マーワン・ケンザリ

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