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CINEMAバリQ

【ナショナル・セキュリティ】
意外に風刺がきいたコメディ・アクション・バディムービー

ナショナル・セキュリティ 映画あらすじ

強盗犯との銃撃戦により目の前で相棒を失った警察官のハンクは、彼を救えなかったことで自分自身を責めていた。しかし、強盗犯の特徴を目にしていたにもかかわらず、ハンクの立場では捜査が許されないという。やるせない思いを抱えパトロールしていると、たまたまポリスアカデミーを追い出されたアールが、自分の車のカギを中に入れたまま閉め出されていた。車を盗もうとしていると疑ったハンクがアールに職務質問をしたとき、1匹の大きな蜂が飛び回り大騒ぎに……。そこからハンクの人生が大きく狂ってしまう。

この映画の買い取り価格→→→ 『ナショナル・セキュリティ

ナショナル・セキュリティ 映画レビュー

ほーんとに驚くほどバカバカしい、コメディ・アクションでした。もはや定番化した黒人と白人の犯罪捜査バディムービーですが、ハチャメチャすぎる主人公には一片も共感できません。同じくマーティン・ローレンスさん主演の『ブルー・ストリーク (1999)』がとても面白く、キャラクターも魅力的だったので、つい期待してしまいましたが、まったく違います。

ただ、もしかしたらあるシーンからは、少しだけ見方が変わるかもしれません。この映画を観る前から、あるいは鑑賞途中で「チッ、激しくつまらねーコメディ・アクションだな!」と投げ捨てられてしまわないよう、少しだけネタバレで説明しますね。

ハンクは、相棒の死に責任を感じてしまうような義理堅く真面目な白人の警官ですが、不当に黒人を虐待したと誤解されて刑務所に入れられ、警察官の職を失い、恋人にも振られて、賃金の低い仕事に就くことを余儀なくされました。もうボロボロです。しかし、そのハンクに対し、彼が人生を転げ落ちることになった原因でもあるハチャメチャ警備員アールが何と言ったかというと……、

「ハンク……、お前の境遇は………………、黒人と同じだ」

ここで初めてハンクはふっと笑うのですが、筆者も始めて映画に引き付けられました。ハンクの境遇を改めて知ったら、さすがにアールも同情するだろうと推測していた気持ちを、見事に裏切られたわけです。

白人にとっては普通だけど、黒人にとってはラッキーなこと。
黒人にとっては普通だけど、白人にとってはひどい仕打ち。

そんな背景が、まだ色濃かったということなんですね。このとき、まさか第44代アメリカ合衆国大統領がアフリカ系アメリカ人のオバマ氏になるとは誰も思わなかっただろうし。それからだいぶあと、アフリカ系イギリス人のイドリス・エルバさんがジェームズ・ボンド役の候補に挙がるとは、誰も考えなかったでしょう。それに2018年のいまでさえも、差別はなくなっていません。

ここで、初めてアールの立場になって考えてみました。彼はハチャメチャですが、最初は確かにハンクもアールを「車泥棒」と誤解したわけです。映画の中では描かれていませんが、不当な扱いを数々受けてきたのでしょう。「俺が黒人だから疑うんだな?」と過敏になってしまうのも、仕方がないのかもしれません。アールのたった一言に、そこまで想像させられてしまったわけです。それに、ハンクが警察官の職を追われ出所後に就いたのは、以前殺された相棒と“ムショ帰りの人間がするもの”とバカにしていた仕事でした。観ていた自分も認知バイアスがかかり、だいぶハンク寄りの見方になってしまっていたのかもしれません。

もちろん、傍若無人なアールがポリスアカデミーを追い出されたのはもっともですけどね。それに、のちにわかりますが、白人のハンクは“完璧に”といっていいほど差別主義者ではありません。まあ、それもこの作品の風刺なのでしょう。「黒人に対する差別」の存在も、「白人に対する差別」の存在も描かれています。

この映画が公開されたのは2003年。ハリウッド映画の大作にアフリカ系俳優を起用するなんてもってのほかと、逆境のなか『インデペンデンス・デイ(1996)』でほぼ主役を演じたウィル・スミスさんが世界的に大人気となり、マーティン・ローレンスさんも出演している黒人2人のバディムービー『バッドボーイズ(1995,2003)』シリーズ人気も手伝い、もちろんデンゼル・ワシントンさんやモーガン・フリーマンさん、ハル・ベリーさんらの多大な功績があり、ハリウッド映画におけるアフリカ系俳優さんらの立場は大きく変わりました。

しかし、その根強い差別が完全になくなるわけではありません。また、この物語のように過剰な差別に対する反応があったり、それゆえの逆行する差別もあったりするでしょう。いずれにせよ、まだロドニー・キング事件(1991)やロサンゼルス暴動(1992)の記憶が決して古くはない2003年時点で、ずいぶん風刺がきいた映画をつくったもんだなあ……、と感じました。

この深読みは、まったく制作者の意図するものじゃないかもしれませんが……、そうしないと驚くほどつまらないもんで……!?

そんな映画『ナショナル・セキュリティ(2003)』は、うーん、売ってもいいかもしれない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は皆様次第。ちなみにバリQは、買い取り価格の高さとスピード査定が自慢です。もしも「売っちゃおうかなー」とお考えなら、ぜひバリQにお申し込みくださいませ!! 

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エリック・ロバーツさんは、強いのか弱いのか、知的なのかマヌケなのか、よくわからない悪党を演じています。当時はピーター・グリーンさんと同じく、“悪役といえばこの人!”という位置づけでしたね。お2人ともセクシーで魅力的な悪人顔ですが、当時は登場するとすぐ犯人がわかってしまうのが難点でしたねぇ。(日本のサスペンスドラマと同じ)

ライター中山陽子でした。

 

ナショナル・セキュリティ(2003)

監督 デニス・デューガン
出演者 マーティン・ローレンス/スティーヴ・ザーン/コルム・フィオール/ビル・デューク

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