【白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々】
尊い信念と良心をつらぬいたミュンヘン大学学生の実話
白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々 映画あらすじ
ゾフィー・ショルと、兄のハンス・ショル、その友人のクリストフはミュンヘン大学の学生だが、陰では白バラ抵抗運動の主要メンバーとして、非暴力の反ナチス活動を行っていた。そして、運命の1943年2月18日、ゾフィーとハンスは大学構内での抵抗ビラまきを決行。足早に大学から逃げようとしたそのとき、ナチス追従者に見つかりゲシュタポに逮捕されてしまう。そこから、若きゾフィーらの強い信念に支えられた最後の戦いが始まる。
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白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々 映画レビュー
ゾフィー・ショルは、ドイツに実在した「白バラ」メンバーのひとりです。「白バラ」とは、第二次世界大戦中のドイツにおいて行われた非暴力主義の反ナチ運動のこと。この映画はそのときの関係者による証言や、残されていた書類などを基につくられたそう。わずか21歳という若さで人生の幕を閉じたゾフィーですが、彼女が良心と信念をつらぬいた尊い姿はいまも語り継がれています。
この映画では、ただただ若いゾフィーの強靭な意志と、凛とした様子に驚かされてしまいます。もしも自分が同じ年頃で、同じ立場であったなら、彼女のように理性的な態度を崩さずにいられたでしょうか……。
ゾフィーとハンスの父は、もともとドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州に属するフォルヒテンベルクの市長だったそう。後に、同じ州のウルムという場所に税理士兼コンサルタントとして落ち着いたといいます。そもそもその父が、リベラル思想の持ち主なのだとか。ゾフィーとハンスは、ドイツ人として権力を与えられていた立場でありながら、ナチスに洗脳されることなく、思想及び良心の自由を維持できた人物の子供だったわけです。その影響は大いに及んだはず。
なお、物語の大半は、ゲシュタポの尋問官モーアによるゾフィーへの尋問となっています。ゾフィーと同じ年頃の子供をもつモーアは、なんとか恩情を与えようとしたのかもしれません。過ちを認めるようゾフィーを説得しようとします。しかし、ゾフィーは、良心に従った自分の行動に誇りを持っているため、決して首を縦に振ることはありませんでした。
運命が決まったゾフィーをモーアが複雑な表情で見つめるシーンは、なんともいえない感情がわきあがります。この人物が、悪名高き組織ゲシュタポの一員であることは紛れもない事実です。しかし、この映画の中で彼は、ホロコーストが実際に起こっているとは信じず、ヒトラーがドイツを良くしてくれると信じて疑いませんでした。そして、ゾフィーに対し、「なぜそんなことをするのだ?」と不思議そうにさえしたのです。
ゾフィーやハンス、クリストフにこっそりタバコを差し出した女性の看守、ゾフィーの言葉に思わずうつむいていた裁判の傍聴者など、疑問を持ちながら恐怖で声をあげられなかった人も大勢いたと思いますが、モーアのように知性も良識もありながら、あの時代のドイツで巧みに洗脳されてしまったがゆえに、間違った河の流れにハマっていた人も少なくなかったのかもしれません。尋問官のモーアを演じたアレクサンダー・ヘルトさんの情にあふれた演技が、よりその印象を強めていました。
いずれにせよ、不法な見せしめ裁判で死刑という名の殺戮を繰り返していた裁判官ローラント・フライスラーに対し、堂々とした態度をとるゾフィーやハンスの姿を見ていると、強固な意志で貫く「良心」は、時代に蔓延する邪気も侵せない力を持つと勇気がわきます。
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ゾフィーが最終弁論で、裁判官という名の悪魔ローラント・フライスラーに対し直球で投げつけた言葉には、思わず鳥肌が立ちました。この映画では描かれていませんが、結局この裁判官は後に空襲で命を落としてしまうので、連合軍から裁判で吊し上げられることはなかったといいます。そうならなかったのは悔しいけれど、白バランメンバーはこの先もずっと追悼され、この裁判官は未来永劫その「悪行」が語り継がれるでしょう。
ライター中山陽子でした。
白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々(2005)
監督 マルク・ローテムント
出演者 ユリア・イェンチ/ファビアン・ヒンリヒス/フリアン・シュテッタ―/アレクサンダー・ヘルト