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CINEMAバリQ

今日の1本 イコライザー(2014)gattoのレビュー


 
2010年に公開された『キックアス』においては、あまりに型破りな“ちびっこアクション”だったので、「常識」をピザ生地に入れて、回して伸ばして、窯で焼いて、最終的に、別物に仕上がった「常識」を皿めがけて投げ飛ばされたかのような衝撃を受けた。そして、もちろんのこと未知の可能性を持つ女優、クロエ・グレース・モレッツにノックアウトされたのである。
 
そんなワケで、オスカー俳優として名高い主役のデンゼル・ワシントンを差し置いて申し訳ないが、この映画『イコライザー』は、完全にクロエ・グレース・モレッツ目的で鑑賞。
 
しかし、これには思いがけない感情が生まれた。実は、あまりに多くの有名作品、高い評価を受けた作品に出演しているのに、デンゼル・ワシントン出演の映画で本当に好きなのは、『ボーン・コレクター』だけだった。「なにッ?」と怒られそうだが、好みの問題なのでご容赦いただきたい。
 
いずれにせよ、私にとって、この映画のデンゼル・ワシントンは過去最高になったかもしれない。
 
元すご腕CIA工作員が、まだ、あどけなさが残る10代の娼婦と出会ったことで展開していく物語なんて聞いたら、ロバート・デ・ニーロ主演の『タクシー・ドライバー』と、何かと、何かが混ざったような作品だろう、と想像されるかもしれないが、
 
その通りです。
否定しません。
 
言っちゃなんだが、この作品の見どころは、デンゼル・ワシントン演じるキャラクター、マッコールという人物の魅力、一言に尽きる。もちろん、派手さがない部分や、説明が少ない部分は“製作費総額○億○○万ドル”的な、ド派手アクション映画とは一線を画しているが、多くの洋画に触れてきた人ならば、このような映画は山ほど目にしているはず。
 
しかし、不可抗力で物語に感情移入してしまう要素が山ほどある。主役がホームセンターの社員で、毎日真面目に通勤してコツコツ働き、そして穏やかで、キッチリとしたライフスタイルを送っていること。あるキッカケから、自分の持つ才能をフルにつかい世直しを始めるが、そのときのセリフが、まったく斜に構えていない。
 
「世の中のためになることをしろ!」とか、
「警官らしいことをしてみろ!」と、正論をブチかますのが、ある意味心地よいのだ。
 
しかも、銃はほぼ使わずホームセンターの正社員ならではのツールを駆使して、世の悪を裁いていくのが面白い。
 
まあ、このように「静かに」という表現はしてみたが、寡黙な元CIA工作員は、キレたら行動が半端ない。途中「そこまでやるか」と笑ってしまう部分もあったと思う。しかも、ドラえもんの“どこでもドア”を持っているに違いないと思うほど行動(移動)が早いのだ!
 
そして、少女の娼婦を演じたクロエ・グレース・モレッツは、実際に「子どもの売春を防止する団体」を訪問して話を聞き役作りをしたとかで、わざと体重を増やしたらしい。異常な状況下におかれている少女の娼婦たちは太っている子が多いそうだ。
 
そして、その努力の甲斐あって、また、天才的なセンスが後押しして、彼女はこの映画でも引き込まれそうな素晴らしい演技をしている。しかし…いかんせん、いつもの無敵なクロエチャンではないので、ファンとしては少しばかり物足りないというのが本音だ。
 
この映画は80年代にアメリカで人気となったテレビドラマをもとにしているらしい。何はともあれ、穏やかで真面目だけど、キレたら半端ないホームセンター社員が必殺仕事人となるこの映画、デンゼルさんもいい歳なので、できるだけ早めに続編をつくって欲しいと願う今日この頃である。
 
ホームセンターの同僚たちも愛嬌があってカワイイのだ!
是非ご賞味あれ。
 
映画と現実の狭間でROCKするgattoでした。
 
 
イコライザー
出演: デンゼル・ワシントン, クロエ・グレース・モレッツ, マートン・ソーカス
監督: アントワーン・フークア
 

 
 
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