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CINEMAバリQ

ソードフィッシュ(徹底的にハル・ベリーが脱がされる作品)

ソードフィッシュ あらすじ

かつては世界に名をとどろかせていた天才ハッカーのスタンリーは、逮捕されたのち離婚し、娘にもパソコンにも近づけない、その日暮らしの生活をトレーラーで送っていた。
そんな彼のもとに謎の美しい女性が訪れ、元モサドの男ガブリエルと対面させる。
そこでスタンリーは「95億ドル」の強奪に誘い込まれるのだが…。

ソードフィッシュ 映画レビュー

ドミニク・セナは、監督した映画の数こそ少ないが、有名アーティストのミュージックビデオを数多く手掛けている人物だ。
それゆえに、映像表現や演出が常にセンセーショナルで、刺激的な印象を受ける。

物語のなかで、ヒュー・ジャックマン演じるスタンリーが動揺するシーンはいくつもあるが、そのなかでハル・ベリー演じるジンジャーの裸を目にしてうろたえるシーンがある。
実はこのシーン、ドミニク・セナ監督がハル・ベリーに、「頼むッ!頼むから脱いでくれッ!このとおりだ!」と懇願して実現したらしい。

それもそのはず、ハル・ベリーのバストはハリウッド一の美乳といわれたほどの代物だ。
監督は土下座してでも脱いでもらおうと思ったに違いない。
そこで、仕方なくハル・ベリーは承諾。結果的に、ジンジャーという女性の人物像を表現するうえで効果的だったようにも思う。

また、この映画で誰もが強い印象を残すのは、360度カメラを回転させ、スローモーションになった爆破シーンを描いた斬新なアングルではないだろうか。

この手法は「タイムスライス」と呼ぶらしい。大量のカメラで撮影した映像を連続して見せるのだとか。
その手法うんぬんを考える余地がないほど、その表現は効果的に映画のなかで生かされていた。

ある天才ハッカーの死、元モサドのエリート・スパイ、謎の美女、影の黒幕、愛娘、FBI、そして身動きできないほどの窮地に追い込まれてしまった天才ハッカーのスタンリーという、さまざまな要素が入り混じりるものの、やがてひとつの輪郭が形づくられていく。

しかし、その輪郭というものが複数投影されているために、常に観客が惑わされるというのが、この映画の面白さだ。
冒頭シーンでも、観客は一瞬だまされるはずだ。

“惑わすことの連続”と“刺激的なシーン”、そして息つく暇もない“スピード感”が、この映画を魅力的にしている。
そして、「人は目に見えているもの、耳に聞こえているものに欺かれるのだ」というガブリエルの言葉がすべての伏線になっている。

謎の男ガブリエルを演じるのはジョン・トラヴォルタ。この役は結構はまり役ではないだろうか。
捜査官を演じるのは、このうえなく捜査官役が良く似合うドン・チードル。
ほかにも、ヴィニー・ジョーンズやサム・シェパードなどが出演している。

周囲を男性が固めているだけに、美しいハル・ベリーの存在がなおさら輝いていて見える。
しかしながら、途中「何故そこで着替えているのだ」と突っ込みたくなる際どい下着のシーンがあるのだが、やはり監督の趣味…いやいや、絶対的なこだわりではないかと思う。
いずれにせよ、下着姿のハル・ベリーは、本当に同じ人間なのかと頭を抱えるほど美しい。
是非ご賞味あれ。

映画と現実の狭間でROCKするライター中山陽子(gatto)でした。

ソードフィッシュ(2001)

監督 ドミニク・セナ
出演 ジョン・トラヴォルタ/ヒュー・ジャックマン/ハル・ベリー/ドン・チードル

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