ラッキーナンバー7(多分ルーシー・リューが最も魅力的に描かれたリズミカル過ぎる作品)
ラッキーナンバー7 あらすじ
友人であるニック・フィッシャーを頼ってニューヨークにやってきた不運続きの青年スレヴン・ケレブラは、ニックの留守中に魅力的なお隣さんリンジーと仲良くなったのはいいものの、ニックと間違われて2つのギャング組織にそれぞれ時を分け拉致される。
おまけにニックと勘違いされたまま金を返せと詰め寄られ、暗殺まで依頼されることに。
スレヴンの不運はいつまで続くのか…。しかし、そこから予測もつかない展開が幕を開ける。
ラッキーナンバー7 レビュー
何度も観た映画なので展開はもう十分承知だが、やはり何度観ても面白い。
意味深なプロローグを見せられたあと、すっとぼけた感じが憎めないスレヴンと、おしゃまなリンジーが登場し(なぜか超高速で)急接近。
そこに住んでいるはずのニック不在のまま、2人舞台劇のようなシーンが続く。
まさか、このまんま「ニックはどこに消えたのか…THE END」ってなことにならないだろうな…と疑いの目をむけていたら、結果的には良い意味でガッツリ裏切られた。
小気味よくリズミカルでスリリング、しかも切れ味がいい。すごく好みのストーリーだ。
おまけに、ジョシュ・ハートネット、ブルース・ウィリス、ルーシー・リュー、モーガン・フリーマン、ベン・キングズレー、スタンリー・トゥッチ、ダニー・アイエロと豪華な役者さん揃い。
ジョシュ・ハートネットはある時期からアイドル俳優扱いが嫌でハリウッドからとんと姿を消したが、現在はティモシー・ダルトン、エヴァ・グリーンら豪華キャストが共演する19世紀末ロンドンが舞台のゴシックホラー「ナイトメア〜血塗られた秘密〜」というドラマに出演している。
甘くカワイイ顔したイケメンというだけではなく、否応がなく人目を引いてしまうオーラを持つ俳優さんなので、是非また映画でも活躍して欲しいものだ。
人気絶頂の頃は「スーパーマン」や「スパイダーマン」役もオファーされていたそうだ。
この物語は、どんどんツイていない男がギャングの抗争に巻き込まれていく様子を見せられるうち、「こ、これは、ダイハード的『なんでこうなっちゃうんだよ~』と泣きながらも、不屈の精神で立ち向かい解決に導く展開なのでは?」と思わせて、そうではない。
ただ、いかんせんキャスティングがハマり過ぎて、容易に推理できてしまう部分もあるのだが、そのテンポの良さと巧みなストーリ―運びが飽きさせず、終盤にかけての見せ場が、観終わったあとの余韻を爽快にしてくれる。
この作品では悪役を演じているモーガン・フリーマンとベン・キングズレーという2人の名優においては、こんな扱いでいいのかと観ている方が心配してしまうが、思いのほか彼らは色んな役柄を演じてくれる気のいいオスカー俳優だ。
特に「アイアンマン3(2013)」でマンダリンを演じたベン・キングズレーにはズッコケた。
そして、特筆したいのがルーシー・リューである。正直、この作品を観るまではキツめの顔つきをしている彼女に“かわいい”という印象を持ったことがない。
しかし、この映画のなかの彼女はファッションも、表情も、セリフも全てかわいい。
160cmという欧米では小柄な体型で189cmのジョシュ・ハートネットにまとわりつきながら、クルクルと表情を変え、推理したり見つめたり、電球がパッとついたように閃いたりする。
なんだか、その様子が小さな女の子のようなのだ。
「チャーリーズ・エンジェル」のときのようなセクシー路線よりも、この映画のスクールールガールのようなキュートなファッションの方が似合うと個人的には思う。ポール・マクギガン監督がいい感じに魅力を引き出してくれた。
そして、やはり圧倒的な存在感のブルース・ウィリス。
私のブルース・ウィリスとの出会いは、会社の同僚から「なんか普通のオッサンがとにかくすごい、メチャメチャ面白い映画があるッ!」と強く勧められ「ダイ・ハード(1988)」を鑑賞したときだ。
「ダイ・ハード2 (1990)」においては「結婚しているんだ」と指輪を空港の係員に見せるシーンにグッときて、違う友人と2回も映画館に足を運んだ記憶がある。もう百回ぐらい観ているからさすがにもう飽きたが(笑)。
そんなブルース・ウィリスも、ナイスな役回りだ。是非ご賞味あれ。
映画と現実の狭間でROCKするライター中山陽子(gatto)でした。
ラッキーナンバー7(2006)
監督 ポール・マクギガン
出演者 ジョシュ・ハートネット/ブルース・ウィリス/ルーシー・リュー/モーガン・フリーマン
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