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CINEMAバリQ

【シェフ 三ツ星フードトラック始めました】
キューバサンドが食べたくなる「アイアンマン」シリーズでお馴染みのジョン・ファヴロー監督主演作品

シェフ 三ツ星フードトラック始めました
映画あらすじ

料理の腕は超一流だが、キレやすく大人になりきれないシェフのカール・キャスパーは、オーソドックスなメニューしかつくらせないオーナーとの対立を深めていた。
そして、ありあまる創造力を料理に生かせない現実に不満をつのらせていた矢先、自分の意向とは違うメニューで料理評論家に酷評されたため怒りが爆発する。

やがて、オーナーとのケンカで一流レストランをクビになっただけではなく、どこのレストランからも雇われなくなってしまったキャスパーは、フードトラック(屋台)での再出発を決意するが…。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました
映画レビュー

「アイアンマン」シリーズの監督であり、同シリーズのなかで親しみあるキャラクター、ハッピー・ホーガンを演じているジョン・ファヴローが、監督・脚本・製作・主演を務めた今作品「シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014)」は、一人の男の挫折と再生を、底抜けに明るく軽快に描いた作品だ。

間違いなく主人公が「どん底」まで落ちてしまうストーリーなのだが、悲哀や暗さはまったくない。
挫折から這い上がっていく流れも、ラテンな音楽にのってトントン拍子で進んでいくので、もはやファンタジーの領域。

そうかといって、そこに胡散臭さや、ストーリーが軽すぎるといった印象はない。
ただただ、観終わったあとの爽快感、清々しさ、心地よさの余韻に身を任せることができるのだ。
まあ、困ることといえば、美味しそうな映像に刺激され、夜中でもコッテリ料理を食べたくなってしまうことぐらいだろうか。

焼きサンドの両面に、これでもかとバターを塗る。
一見コゲコゲで、発がん物質にしか見えないバーベキュー肉も、シェフの手にかかれば、どんなに旨いもんに変わるんだろうかと期待してしまう始末。

ただ、とても勝手な印象だが、ジョン・ファヴローが自然食品とは無縁で、迷うことなくジャンクフードをガツガツ食べるようなタイプに見えるせいか、愛息子がジャンクなお菓子をオネダリしたとき、「そんなもんは砂糖と炭水化物だけだぞ、甘いもんが食いたいならこれを食え」的なセリフと共に、ミネラルとビタミンがたっぷりなフルーツを差し出すシーンは、ちょっぴり不思議な感じがした。

もうひとつ、不思議な印象といえば、ジョン・ファヴローが演じるカール・キャスパーが、あまりにもイイ女たちと縁がある男だということ。
だって、元妻がワイルドでセクシーなラテン系美女ソフィア・ベルガラで、元カノが、スカーレット・ヨハンソンって…コラー!職権乱用じゃないかーーー!いずれのセクシー・ダイナマイトも、いちいちキャスパー(ジョン・ファヴロー)を見るとき、温かく、ときには熱い眼差しで見るって…

「立場をいいことに、好みの女優さんに、うんとモテる脚本にしたな」
と、勘ぐってしまわずにいられないのである。まあ、それはいいとして…

この映画を観ると、両面にバターを塗ったパンに、豚肉スライス・ハモンセラーノ(スペイン産の生ハム)・スライスしたチーズ・ピクルス・マスタードをはさみ、プレス機で焼いた「キューバ・サンドイッチ」が食べたくて仕方なくなる。
フロリダに渡ったキューバ移民が広めたという、このサンドイッチが絶品過ぎたため、主人公はこれを屋台で移動販売しようと考える展開だ。

しかしながら、キャスパーたちが移動する経路はマイアミ→ニュー・オリンズ→オースティン→ロサンゼルスで、あくまでもアメリカ国内なのだが、あまりにも南米っぽい雰囲気なので、あれ?アメリカから出たの?と何度も錯覚してしまう。
色々とりどりの街並みを映し出す映像を、終始ラテンミュージックが包み込んでいたせいかもしれない。

料理は美味しそうだし、クリクリ巻き毛の息子はカンカン帽がよく似合いすこぶる可愛い。
ツイッタ―で物事が左右される展開も、ツイッタ―の青い鳥が飛び立つ表現もチャーミングだった。

ダスティン・ホフマンはよくあの役柄で受けたなという感じがしたが、それもジョン・ファヴローの人柄かもしれない。
もはや、アイアンマンと一心同体なロバート・ダウニー・JRも、元妻の元旦那という複雑な間柄で登場。そこはお約束という感じだ。

「俺たちが精魂込めてつくったものを、お前らは好き勝手いう!俺だって、傷つくんだよ!」

映画のなかでジョン・ファヴロー演じるキャスパーが、こんなセリフで自分の料理を酷評した料理評論家を責め立てていたが、これは、もしかして映画監督として、ジョン・ファヴローが映画評論家たちに叫んだ心の声かな?

ロバート・ダウニー・JRは、やはりトニー・スターク役ではお馴染みのヒゲが、あった方が良いかも…と感じた
ライター中山陽子(gatto)でした。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014)

監督 ジョン・ファヴロー
出演 ジョン・ファヴロー/ソフィア・ベルガラ/ジョン・レグイザモ/スカーレット・ヨハンソン

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