【DONドン過去を消された男】
『クワンティコ』のプリヤンカー・チョープラーが活躍するインド映画
DONドン過去を消された男 映画あらすじ
世界で暗躍する国際犯罪組織の撲滅に全勢力を注いだ警察は、とうとう、主要人物であるドンを意識不明の状態で確保。
捜査の指揮をとるデシルバ警視は、ドンと瓜ふたつのヴィジャイを組織に潜入させようとする。
ヴィジャイは、この事実を知るのがデシルバ警視と医師以外いないことに不安を覚えるが、ヴィジャイが世話をする少年を学校に入れるという、警視の言葉で潜入を決意。
しかし、デシルバ警視は、組織との激しい戦いで命を落としてしまう。
それにより、罪のないお人よしのヴィジャイは、犯罪組織にも警察にも追われる立場となってしまう…。
DONドン過去を消された男 映画レビュー
インド人女性が主役を演じていることで、大きな話題となっているアメリカのドラマ「クワンティコ FBIアカデミーの真実」。
インド映画が好きなひとなら、この配役はとても嬉しいことだ。
その主役というのが元ミスワールドの超絶美女プリヤンカー・チョープラー。
彼女は「ラ・ワン(2011)」や「バルフィ!人生に唄えば(2011)」「クリッシュ (2013)」などにも出演する、インドの有名な女優さんだ。
歌手としても活躍しており、ピットブルやウィル・アイ・アムと一緒に、セクシーなダンスミュージックを披露している。
「Exotic ft. Pitbul」のミュージック・ビデオは、なんとなくジェニファー・ロペスを意識しているような印象もあるが、とにもかくにも非常に美しい。
そんなプリヤンカー・チョープラーが出演するこの「DONドン過去を消された男(2006)」は、インドの超大物俳優シャー・ルク・カーンが主役の映画。
さすがボリウッドといわしめるエンターテイメント性があり、観客を飽きさせないストーリーだが、
期待通り”突っ込みどころ”も満載だ。
まったくの素人に潜入捜査させてしまうことや、ハニートラップで美女を潜入させたはいいが、その潜入がまったく意味を成さない警官突入……しかも頓挫。
そもそも、監視カメラをなんとかしようとしている警官が、思いっきり映像に映っている時点でアウトなんだが。
国際的な犯罪組織を相手にしているのだから、システムにハッキングぐらいしみてはいかがだろうか。
また、マジックミラー越しに取り調べ室の様子をうかがう図は、犯罪捜査が絡む映画やドラマでよく見るシーンなのだが、その裏方スペースに逮捕者を連れてきて、捜査の一環をありのまま見せる方法ってどうなんだ。
おまけに、そこには、なぜか何台ものコンピューターにそれぞれ向かう警察関係者が。
そんな機密が詰まっていそうな場所に、逮捕した国際犯罪組織の幹部らを連れてくるのは、いけないと思うのだが。
というか、そもそも、なんなんだ、あの部屋。
取調室の奥って、そんなに広いスペースなのか?
……それだけではない。
物語が佳境に入り、直接対決へと突入。そして!視界のなかに大迫力でヘリコプターが登場だ!
ハリウッド映画なんかでもお馴染みの、ビルの上など高い場所で危機一髪になった際、仲間のヘリがいきなり下方から登場して状況を盛り上げるシーンだ。
が!
カッコよく登場したヘリコプターは、潔いほど何もしないのであった。
見に来ただけかッ
そして、極めつけは、どう見たってカーチェイスが早送りだ。
走行速度が速いのではなくて、どう見たってカーチェイスが早送りだ。
『チキチキマシン猛レース』かッ
そんな数えきれないほどの突っ込みが、どうでもよくなるほど、ド派手な踊りとアクションと、過激に色っぺー女たちをギュウギュウに詰め込んでくるボリウッド映画。
カンフー映画と「インファナル・アフェア(2002)」と「ソードフィッシュ(2001)」が混ざったような作品だったが、とにかく、これぞエンターテイメント!と叫びたくなるような映画である。
ただ、個人的には「ラ・ワン(2011)」のときのシャー・ルク・カーンの方が好きだったかも。
ちなみに、「マダム・マロリーと魔法のスパイス (2014)」の“パパ”も出ているよ。
ライター中山陽子でした。
DONドン過去を消された男(2006)
監督 ファルハーン・アクタル
出演 シャー・ルク・カーン/プリヤンカー・チョープラー/アルジュン・ラムパール/カリーナ・カプール
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