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CINEMAバリQ

それは必要だったのか?と問いたくなる映画の裸たち

映像や写真などで“芸術”として表現される『裸』は多くあります。日本では、1990年代より本格的なヘアヌード解禁となりブームになりました。今では携帯電話のCMでお馴染みのお母さんも、昔はセンセーショナルなヘアヌード写真が含まれた写真集を発表し世間を騒がせました。しかし、映画を観ていると、その露出は本当に必要なのかしら?と思えるシーンも少なくありません。そこで今回は、「それは必要だったのか?と問いたくなる映画の裸たち」をご紹介します。

◆28日後(2002)

ダニー・ボイル監督、キリアン・マーフィ主演のウィルス感染ものホラー映画です。狂暴化した感染者が人間を襲うのですが、一番厄介で怖いのは感染していない、悪しき心をもった人間だと震えあがる映画です。映画のはじめ、メッセンジャー(キリアン・マーフィ)の青年が病院で昏睡状態から目覚めるのですが、そのシーンで彼はいきなり全裸です。

シチュエーション上、裸であることになんら不思議はないのですが、あそこまで露わに見せる必要はあるのかしらと頭を抱えてしまいます。感染が広がり、変わり果てた世界を目の当たりにして愕然とする青年同様、観客もまたその全裸っぷりに愕然です。

◆ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005)

デヴィッド・クローネンバーグ監督、ヴィゴ・モーテンセン主演のサスペンス映画です。田舎町で家族とともに穏やかに暮らしていた男が、実は一筋縄ではいかない人物だったというお話ですが、その部分に焦点を当てているわけではなく、一番のテーマは「人間の再生」と「家族の絆」です。子供のいい父親であり、いい夫であったはずの男。しかし、本当は何者なんだという疑惑が生じてから、家族、夫婦の関係はギクシャクしはじめます。でも男女の関係というのは不思議なもので、そんな状況下でも肌を重ねてしまうのです。

が、しかし、複雑な気持ちがその行為にあらわれ、なんだか野獣化しておりました。ロマンティックな雰囲気からは程遠い感じです。そんなシーンのなかで、妻エディ・ストールが裸にガウンのようなものを羽織るのですが、その際、なぜ、わざわざヘアーをボッと(そういう効果音が聞こえるほど)映しているのか、不思議でなりませんでした。別に見せてもいいんですが、特に意味を成さないので見せなくてもいいんじゃ……。まあ、チラッと程度なので別にいいんですけど。

◆イースタン・プロミス(2007)

やはり、デヴィッド・クローネンバーグ監督、ヴィゴ・モーテンセン主演のサスペンス映画です。ナオミ・ワッツ演じる助産師のアンナは、子供を産んで亡くなってしまった身元不明の少女に出会い、とても不憫に思います。しかし、子供のためにと母親である少女の身元を調べるうち、ロシアン・マフィアの人身売買という恐ろしい事実が見えはじめます。

ヴィゴ・モーテンセンは、ロシアン・マフィアの運転手ニコライを演じているのですが、その彼がお風呂のなかで全裸のまま格闘するシーンがあります。このシーンは恐らく、「映画史上に残るフル○ン大乱闘」と命名しても問題ないでしょう。あの状態で、リアルなアクションシーンをやりとげたヴィゴ・モーテンセンに脱帽です。あっぱれ。

そういえば、デヴィッド・クローネンバーグ監督は『裸のランチ (1991年)』の監督・脚本もやられていましたね。

◆ソードフィッシュ(2001)

ジョン・トラヴォルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、ドン・チードルと豪華俳優陣がそろったサスペンス・アクションです。カメラをたくさん並べて連続撮影し、カメラワークが高速なのに被写体がスローモーションになるバレットタイム(マシンガン撮影)という技術で映された大爆発シーンが見ものですが、もうひとつの見ものはハル・ベリーの美乳です。

当時はハリウッド1の美乳ともいわれたハル・ベリーですが、本来ならばこの映画で脱ぐ予定はなかったそうです。監督のドミニク・セナに頼み込まれて急きょ脱いだそうな。たしかに、彼女が演じたジンジャーの性質をあらわすために効果的だった気もしますが、セクシーな下着姿で十分だったんじゃないかとも思います。いずれにせよ、この映画でハル・ベリーは、いきなりバストを披露するだけではなく、いきなり超セクシーなガーターベルト姿も披露しています。

ドミニク・セナ監督の、「ハル・ベリーを脱がせたりセクシーにしちゃおう」という意気込みが感じられる映画でした。

 

もちろん、映画のなかには、ストーリー上、大事な部分を見せる必要性があると感じるものも存在します。たとえば、ニール・ジョーダン監督・脚本の『クライング・ゲーム(1992)』。あのシーンがあるからこそ、よりインパクトの強い映画になったのですから。

ライター中山陽子でした。

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