祝2017年「MAJOR CRIMES〜重大犯罪課」 味わい深いチームの一員感を味わえるドラマ其の一
ドラマは観たいけど、続きが気になるのでイライラする……という人に好まれるのが1話完結型のドラマです。これなら1話1話でストーリーが完結するので、全部観終えるまで徹夜必須なんてことにもなりません。そのなかでも、お勧めしたいのは、味わい深いチームの一員になった気分をずーっと楽しめるドラマたち。今回は其の一です。さっそくご紹介しましょう!
【ドラマ「MAJOR CRIMES〜重大犯罪課」の魅力】
『MAJOR CRIMES〜重大犯罪課』は、現在アメリカで第5シーズンまで放送されている大人気ドラマ。日本では現時点で第4シーズンまで観ることが可能です。
シャロン・レイダー警部率いるロサンゼルス市警内の重大犯罪課が、検察官と連携し「交渉によって必ず犯人を有罪に持ち込む」という司法取引を、巧妙に描いています。裁判の成り行きで犯罪者が無罪放免になってしまう事態を、何がなんでも防ぎたいという意向のようです。
司法取引が一般的ではない日本にとっては独特な手法ですが、日本でも平成28年に法律の改正があり、日本版の司法取引制度(正式名称・『証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度』)が導入されているので、内容に相違はあるとはいえ決して無縁ではありません。
このドラマは、やはり人気が高かったドラマ『クローザー』のスピンオフ(番外編)として始まりましたが、着々と独自のファンを増やし、シーズンを追うごとにエピソード(ドラマ回数)を増やしているようです。
人気の秘密は、熟練刑事たちの見事な捜査力。そして、それ以上にファンを魅了しているのは登場人物たちの人間力です。実を言うと、彼らは決してパーフェクトな人格者ばかりではありません。ボヤキや嫌味をたらたら言ったり、イラッとすると意地悪になったり、カーッとなって怒ったり、口を利かなくなったりもします。
そんな風に、やたら人間臭い部分はあるのですが、なんだかんだいって皆がみな、とてもとても情に厚くて結果的には懐が深く、優しさに溢れかえっているというのが最大の魅力です。また、大きな特徴となっているのは、登場人物の平均年齢がかなり高めであるということ。その熟練刑事たちが魅せる鋭い洞察力と推察力、華麗な逮捕劇、そして卓越した交渉能力が、多くのファンを獲得しているといえます。
【MAJOR CRIMES=魅力的なキャラクターたち】
シャロン・レイダー警部
主役のシャロン・レイダー警部(メアリー・マクドネル・64歳)は、限りなくエレガントでありながら、鋭い刑事の目と、優れた判断力・決断力をもつ重大犯罪課のリーダー。チームのボスとして就任した当初は、敏腕で熟練の部下たちから手痛い洗礼を受けましたが、時を経て皆からの信頼と尊敬は絶大になりました。信念と忍耐力の強さも人一倍な、正真正銘「デキる女」です。
プロベンザ警部補
古株のプロベンザ警部補(G・W・ベイリー・72歳)はいつもブーブー不満をたれていますが、メンバー皆にとって一番の理解者。チームの皆もそれを感じており、厚い信頼を寄せています。いつもしかめっ面ですが、実は底抜けに優しい人物です。シャロン・レイダー警部と一緒に暮らすラスティにとっても、まるで本物のおじいちゃんのような存在です。
アンディ・フリン警部補
プロベンザと仲良しのアンディ・フリン警部補(トニー・デニソン・67歳)は、常に嫌味をたらたら言いがちですが、情にもろく優しい部分があるので、時に被害者に対し感情移入してしまいます。被害者である身元不明の少女のお葬式を、独自に行ったりしてしまうフリン警部補は、シャロン・レイダー警部を密かにシャロンと呼んでしまう唯一の存在です。また、ユーモアに富んだムードメーカー的存在でもあります。
マイク・タオ警部補
インテリで技術関連に強いマイク・タオ警部補(マイケル・ポール・チャン・66歳)は、時にインテリぶりを発揮し、回りくどい説明をするので疎ましがられることもありますが、実はチーム一番の気配りさん。難問を解決しながらも配慮を忘れないので、時折登場するハワード本部長補佐は、誰にも言えない秘密をマイク・タオ警部補だけには打ち明けています。刑事ドラマのテクニカルアドバイザーという一面もあります。
フリオ・サンチェス巡査部長
凶暴な犯罪者が登場した時、一番に呼びたくなるのは腕っぷしが強い硬派フリオ・サンチェス巡査部長(レイモンド・クルツ・55歳)。ロサンゼルスのギャングに詳しく、容疑者に対しても一線を越えるギリギリのところまでグイグイ詰め寄ります。カーッとしやすい性格ではありますが、チームの皆には比較的従順で、優しさも愛も人一倍。亡くなった妻への愛も決して失わない、熱く心優しい男性です。
エイミー・サイクス巡査部長
元軍人のエイミー・サイクス巡査部長(キーラン・ジョバンニ・35歳)は、チーム内で唯一の若手です。最初はなぜかゴマすりキャラでしたが、シーズンを重ねるごとに、意志の強いカッコいい女性警官というイメージが定着してきました。勘が鋭く、空気を読むことにも長けていますが、アフガニスタンに従軍した経験もあることから、男性に負けない強さを発揮することがあります。そして結構モテるタイプかも。
バズ・ワトソン
カメラ撮影や技術面でチームを補佐するバズ・ワトソン(フィリップ・P・キーン・50歳)は、重大犯罪課のメンバーから、いいようにこき使われている印象もありますが、チームは彼の仕事に対し全面的に信頼を置いています。それに、実は重大犯罪課みなの状況を客観的にとらえ、すべてお見通しな影の理解者。シャロン・レイダー警部と一緒に暮らすラスティにとっては、時には厳しく、時には優しく導く、年の離れたお兄さんのような存在です。
モラレス監察医
底抜けに明るいモラレス監察医(ジョナサン・デル・アルコ・50歳)は、死体解剖室で重大犯罪課のメンバーに詳細を説明する際にも、ジョークを連発しまくる人物。暗くなりがちな雰囲気を、あえてユーモアで払拭しているだけではなく、自分自身も楽しんでいる様子。しかし、ユーモアで雰囲気を和ませながらも仕事は超1級。容疑者逮捕には絶対欠かせない存在であることは確かです。
ラスティ・ベック
シャロン・レイダー警部とともに暮らすラスティ・ベック(グレアム・パトリック・マーティン・24歳)は、もともとは母親に捨てられたホームレスの少年。しかし、ある事件を目撃し、連続殺人犯を有罪にするための重要な証人となります。成り行きでシャロン・レイダー警部の家に住むことになりますが、紆余曲折を繰り返しながら次第に親子のような絆を深めていく2人の関係や、重大犯罪課のメンバーとの温かい関係もこのドラマの見所です。そして、回を重ねるごとに彼が、とても賢い少年であることがわかっていきます。
ちなみに、ドラマは基本的に1話完結型ですが、ラスティが関わった事件は、シリーズを通してつながっています。
いかがでしたか?
ご紹介の通り、このドラマは多くのメンバーが熟練揃い。紅白のメンバーはすっかり年齢層が若くなりましたが、味わい深い”いぶし銀”の魅力をドラマで味わってみてはいかがでしょう。
ライター中山陽子でした。
MAJOR CRIMES〜重大犯罪課
出演者 メアリー・マクドネル/G・W・ベイリー/トニー・デニソン/マイケル・ポール・チャン
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