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CINEMAバリQ

【レゴバットマン ザ・ムービー】
完成度高すぎ面白すぎのLEGOムービー第2弾。

レゴバットマン ザ・ムービー 映画あらすじ

ゴッサムシティのヒーロー、バットマンは、ジョーカーらによる発電所爆破計画を見事な手際で阻止し。街の人々から溢れんばかりの賞賛を浴びた。その陰で、バットマンの言葉に深く傷ついたジョーカーは、報復を決意して陰謀を企てる。そんななかブルース・ウェイン(バットマン)は、執事のアルフレッドにいわれ“しぶしぶ”ゴードン警察本部長の退任式に参加。そこで新本部長バーバラ・ゴードンの意外な発表に困惑していたところ、会場にジョーカーが仲間を引き連れ現れる。不意打ちの襲撃かと思いきや、何やら様子が違っていた……。

 

レゴバットマン ザ・ムービー 映画レビュー

LEGOの世界観でつくられたアニメのムービーシリーズ第2作目。DCコミックスのヒーロー「バットマン」を基にしている。『LEGO ムービー(2014)』も最高だと思ったのに、それを上回るほど完成度が高くて驚いた。

また、ブルーレイ版の特典映像の多さにもビックリ。そのなかに「子供向けであるということに留意して――」という言葉があるが、この完成度の高さは到底子供向けとは思えない。

超金持ちで社交的なイケメン、ブルース・ウェインという仮面をかぶった、孤独で陰気でナルシストなバットマン(物理的にはバットマンのほうがお面なんだが)。どんなにゴッサムシティじゅうの人々に崇め奉られていても、どんなにリッチでも、広すぎる豪邸で食事をチンして温め1人孤独に食べている。

ちょっとエレキギターを弾いてみたり、広々したシアタールームでたった1人映画鑑賞したり、DVDの操作でひとりごちたりする。なぜか『ザ・エージェント(1996)』のトム・クルーズとレネー・ゼルウィガーのワンシーンを観て爆笑するが、その声は広い部屋にさみしく響くだけ。

神業的な戦闘スキルで悪人を撃退しながら、家に帰ると孤独な“おやじ”になってしまうところがたまらない。幼い頃に両親を失ったブルース・ウェインを、執事として、ときには親のように見守り続けてきたアルフレッドの前では完全に子供だし。ゴードン警察本部長の退任式には出席するべきだと諭すアルフレッドに、LEGOらしく関節可動箇所と範囲少なめに転がりながら「No」「No」「No」と駄々をこねるバットマンには大笑いした。

バットマンの声を担当したウィル・アーネットによるボイスパーカッションのはさみ具合も絶妙。バックに流れるやたらヒップホップな曲もたまらないが、健気な少年ロビンによる80年代のポップミュージックにもしびれた。

ちなみに、バットマンに構ってほしくてたまらないジョーカーの声担当は『ハングオーバー!』シリーズのザック・ガリフィアナキス。ロビン(ディック・グレイソン)の声はマイケル・セラ。これで面白くないはずはない。

そして、佳境にさしかかり、盛り上がりに盛り上がったところで、絶頂を迎えようとしたその時! 「カチッ」。 

LEGOらしく「カチッ」っといって、大団円。イエーイ!

なんという、なんという壮大なスケールで展開された物語の、こじんまりした終結なんだろう。 もう、素晴らしいッ! 「LEGOは、何でもつくり出せる」がまさに実証された映画であった。

ラストのちょっと可笑しくて心温まる描写は、最初の自我が強くナルシストな駄々っ子ヒーローの孤独な生活とは180度違うもの。そんなところも含めて、『LEGO ムービー(2014)』同様、まさかとは思ったがやはり笑って泣いてしまった。

本当に、こんな面白いものを、よくぞつくってくださいましたと、思わず手を合わせたくなる映画である。ぜひご賞味あれ。

 

ライター中山陽子でした。

 

レゴバットマン ザ・ムービー(2017)

監督 クリス・マッケイ
出演者 ウィル・アーネット/ザック・ガリフィアナキス/マイケル・セラ/ロザリオ・ドーソン

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