【ウォールフラワー】
米ティーンエイジャーのバイブルとなった小説を映画化
ウォールフラワー 映画あらすじ
孤独と不安を抱えながら高校に進学したチャーリーは、なかなか学校にも同級生にも馴染むことができなかった。しかし、「ナッシング」と呼ばれるユーモラスで風変わりな上級生パトリックと、その義理の妹サムに出会ったことで、徐々に心境が変わっていく。チャーリーは2人を通じて多くの人と接し、初めてのドラッグを経験し、数々の音楽にも触れた。そうしたなかでチャーリーは自分の精神的な問題を解決したかのように見えたが、根本的な問題は心の奥底に隠れていた……。
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ウォールフラワー 映画レビュー
この映画は、スティーブン・チョボスキーさん著の書簡体小説『ウォールフラワー』を原作とした青春映画です。原作者のチョボスキーさんは、脚本と監督、製作総指揮も担っています。
ちなみに、チョボスキーさんはもともと作家だったわけではありません。20代のときに監督としてデビューしたそうで、貧しい若者たちの青春を描いた『RENT/レント (2005)』の脚本を書いた人でもあります。幼い頃は物書きになりたいと考えていたそうですが、書物を読むよりも映画を観るほうが好きだったことから、映画の道に進んだのだとか。才能も努力も実行力も雲泥の差ですが、そのエピソードについてだけは筆者も近い部分があるので、勝手に共感いたしました。
チョボスキーさんはディズニーの実写映画『美女と野獣(2017)』の脚本も手掛けており、やはり同社の実写映画である『Prince Charming(原題)』でも監督・脚本を担当するようです。
この物語は、チャーリー(ローガン・ラーマン)という内気で純粋な少年が主人公です。でも、内向的というだけではなく、彼はとても感性が豊かな少年。心のどこかで、作家になることを夢見ているようです。また、チャーリーの家族が見せる態度や、彼が時おり幻想を見ているような様子から、彼が何かしら心の問題を抱えていることが分かります。しかし、そんな彼にもティーンズの仕打ちは残酷です。そのため、チャーリーはいじめられないよう目立たず、ただただ学校生活が終わるまでのカウントダウンをしてやり過ごしています。
もちろん、そんな彼が友達をつくるのは至難の業。
ところで、どうして世のいじめっ子と呼ばれる人間は、その対象者をいじめるのでしょうか。「いじめ」は子供時代が顕著ですが、実のところ大人の世界にも数多くあります。いつか誰かが言いました。――「いじめられるほうにも何かしら原因がある」―― あたかも一理あるような言い分ですが、その言葉に筆者は強い違和感を覚えます。なぜならば、筆者や、筆者が信頼する人々は、誰かをいじめたりはしないからです。つまり、自分で自分の行動を選べるにもかかわらず、いじめっ子はあえて誰かをいじめる行動を選んでいるわけです。原因うんぬん関係ありません。相手に何か非があると思うならば、いじめずにただ理路整然と忠告したらいいだろうに。
恐らくいじめっ子は、「こうされたら相手が傷つく」「自分が同じことをされたら嫌だ」「誰でもいじめられる立場に逆転し得る」「犯罪にも成り得る」「いじめっ子は真の嫌われ者」という想像力が欠如しているのでしょう。いわゆる前頭葉が未発達のバカでアホでマヌケで究極の屁タレということなのです。さて、映画に戻ります。
映画の中で、チャーリーは激しいいじめにあっているわけではありませんが、いじめがないわけでもありません。そんなチャーリーの前に現れたのは、上級生の風変わりな兄妹。やさしい美少女サム(エマ・ワトソン)と、明るくてフレンドリーなゲイのパトリック(エズラ・ミラー)です。彼らはチャーリーに負けないくらい感性が豊かで、しかも常識にとらわれない意志があり、精神的に自立しています。少し大人びて寛容なので、難なくチャーリーを受け入れてくれます。
その際、パトリックはチャーリーにこう言ったのです。君は「壁の花」だねと。その言葉はもともと、パーティや舞踏会などの会場で誰にも踊りに誘われず、ただ壁際に立っている女性を言い表すものでした。転じて人気のない女性や、消極的な女性を指す言葉になったようですが、それをパトリックは、決して嫌味っぽくチャーリーに伝えたわけではありません。彼の存在をそのまま言い表しながらも、彼を称えるような印象を周囲に与えました。パトリック独特の感性ですね。
そして、チャーリーは、大好きな人たちと触れ合うことで、後に問題を抱えているのが自分だけではないことを知ります。
この映画の原作は、ドラッグや性、文学や音楽などの若者文化が多く描写されている作品で、アメリカ図書館協会が選ぶ『2009年度最も推奨する本』で第3位になったそうです。そして、米ティーンズのバイブル的存在となり、社会現象まで巻き起こしたのだとか。その原作が映画化され、しかも原作者が監督を務めたとあって映画も話題になりました。
登場するティーンズらが描き出す世界観に共感するか、憧れるか、懐かしいと感じるか、別世界と感じるかは、世代や学生時代の過ごし方などが関係するでしょう。しかし、どう感じても、映画を鑑賞したあと「癒しがある」のは同じかもしれませんね。
そんな映画『ウォールフラワー(2012)』は、売ってはいけない1本といえるでしょう。もちろん、ご判断は一切皆様次第でございます。ちなみに、バリQの査定は、とにかく買い取り価格が高いこと、とにかく査定スピードが速いことが自慢です。お荷物到着後、最短で24時間以内に査定をご連絡しますよ!
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今作で、ゲイのパトリックを演じたのはエズラ・ミラーさん。『ジャスティス・リーグ(2017)』では超人的なスピードを誇るDCコミックスのキャラクター「フラッシュ」を演じています。作品によって雰囲気が全く違いますね。
また、チャーリーの良き理解者の1人でもある英語の先生を演じているのは、マーベル・コミック映画『アントマン(2015)』で親しみやすいヒーロー、アントマンを演じたポール・ラッドさん。
今作を撮影中、まさか自分たちが後にスーパーヒーローを演じるとは思わなかったでしょうね。
ライター中山陽子でした。
ウォールフラワー(2012)
監督 スティーブン・チョボスキー
出演者 ローガン・ラーマン/エマ・ワトソン/エズラ・ミラー/メイ・ホイットマン
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