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CINEMAバリQ

【ナイト・マネージャー】
トム・ヒドルストン主演の極上スパイ・サスペンス・ドラマ 其の九

チームの一員になった気分を味わえる犯罪捜査ドラマをご紹介する第九弾です。今回ピックアップしたのは、トム・ヒドルストンさん主演の極上スパイ・サスペンス・ドラマ『ナイト・マネージャー』。1話完結型ではありませんが、1シーズン全6話(日本では8話)というミニシリーズなので「早く結末が見たい!」「じれったい!」という気持ちに襲われることはありません。重厚感を保ちつつ、「あれッ?」というほど物語がテンポよく進んでいきます。

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【ドラマ「ナイト・マネージャー」の魅力】

次期ジェームズ・ボンド候補にも挙がっているトム・ヒドルストンさんが主役のスパイを演じているので、このドラマ1番の魅力は「セクシーなスパイのトムさんを見ること」といって間違いないでしょう。

マーベル映画の『ソー』や『アベンジャーズ』シリーズでは、ビックリするほどズラ風の黒いロングヘアになり、いまひとつ信用ならないキャラクター「ロキ」を演じていますが、実際のトムさんはブロンドの巻き毛で、屈託のない笑顔を持つ好青年。しかし、このドラマでは、ロキのような印象も、本来の好青年な雰囲気もありません。

目的を果たすためスパイの身となった、信念と決意で突き進む理性的な1人の男をリアルに、そしてセクシーに演じています。その姿があまりにも魅力的なので、このドラマは、トム・ヒドルストンさんが次期ジェームズ・ボンドに抜擢されるためにつくられた、とても長いプロモーション・ビデオだと例えられるほどです。

また、もうひとつの大きな魅力は、硬派なスパイ・サスペンスであるということ。舞台は現代に置き換えられていますが、この物語はジョン・ル・カレ氏の同名小説に基づいています。ジョン・ル・カレ氏は、『寒い国から帰ったスパイ(1965)』『ナイロビの蜂(2005)』『裏切りのサーカス(2011)』の原作を書いたことでも有名な小説家。重厚かつ上質な物語をハードボイルドに描く同氏の作風が、このドラマにもよく表れています。

2016年には、プライムタイム・エミー賞の監督賞と作曲賞、ゴールデングローブ賞のドラマ部門主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞を見事受賞したそう。小さなテレビドラマシリーズとはいえ、決して侮れない作品なのです。

そして、3つ目の魅力は、スパイとなった主人公の標的をヒュー・ローリーさんが演じているということ。人気テレビシリーズ『Dr.HOUSE』では一風変わった天才医師を演じ、ゴールデングローブ賞を受賞しているローリーさん。この物語では、とても恐ろしい武器商人リチャード・ローパーを演じています。ローパーは“とぼけた”オジサンのようにも見えますが、裏では武器をバラまき世界を混乱に陥れている張本人。なおかつ、目的のためには手段を問わない冷酷で残忍な悪党です。

しかし、誰しも震え上がらせてしまうような男でありながら、自分に忠誠心を持つ相手に対しては時に温情を見せることもあります。そういったカリスマ性や悪人ならではの魅力を持つ人物を、見事に演じるローリーさんの姿も堪能できるわけです。

【「ナイト・マネージャー」の魅力的なキャラクター】

ジョナサン・パイン(役者名 トム・ヒドルストン)

ホテルのナイトマネージャー。元英国軍人という経歴を持ち、のちにスパイとなってローパーの組織に潜入する。知性と判断力を備え、信念があり、実行力もある。なおかつ人を魅了する天性があり、常に理性的なので確実に目的へと近づいていくことができる(どんだけ~)。しかし、彼の人生や任務を困難にするのは、決まって悪魔に捉えられた美しい女性たち。難しい恋愛にハマる癖があるらしい!?

リチャード・ローパー(役者名 ヒュー・ローリー)

裏社会における絶対的な力とカリスマ性を持つ武器商人。スパイとなったパインの標的である。表向きは人道支援家を装い、裏では一国の政権をひっくりかえすほどの武器を闇取引し、莫大な富を築いている。闇の世界から各国の機関にまでその力が及んでいるため、世界一の悪人と恐れられている。意外に脇が甘いのか、それともすべてお見通しで泳がせちゃう切れ者なのか分かりにくい気もする(個人的意見)。

アンジェラ・バー(役者名 オリヴィア・コールマン)

国際執行機関員。彼女が所属しているのはMI6の下部組織だが、分離されている組織なので秘密裏に動きやすい。その反面、かなり予算は限られており、後ろ盾をキープするのも一苦労。おまけにバーは身重である。しかし、リチャード・ローパーを倒すことに情熱を燃やすバーは、不屈の精神で仲間とともにリンペット計画を実行する。

関係ないが、イギリスでは、バーで身の危険を感じ、大っぴらに助けてといいにくい場合、バーテンダーに「アンジェラを呼び出してほしい」と伝えると、密かにタクシーを呼んでくれたり、さりげなく助け出したりしてくれるといった性犯罪撲滅キャンペーンの取り組みがあるらしい。バーでアンジェラを……、アンジェラ・バー? っていうか、その合言葉は公表したらダメなんじゃないの?

コーキー(役者名 トム・ホランダー)

ローパーの右腕。唯一、初めからパインに疑いの目を向けている。ローパーの組織の中で、誰よりも勘がはたらき、誰よりもローパーに忠誠心がある人物といっていいかもしれない。しかし、その価値はあまり評価されていないようである。いちいち嫌味ったらしくものをいい、人を探るような目つきで不快感を与える。ゲイである彼は、若いピチピチの男性に目がない。

物語の途中、レストランで暴れたコーキーをパインがなだめているとき、どさくさ紛れで思いっきり股間をまさぐっていたが、トム・ヒドルストンさんが思わず笑っていた様子がリアルだったのでアドリブかもしれない。

ジェド・マーシャル(役者名 エリザベス・デビッキ)

ショートカットの金髪と、白い肌がまばゆいローパーの愛人。いろいろわけありで、多くの秘密を抱えている。贅沢な暮らしをさせてもらってはいるが、自由なようでいて自由がない。世界一の悪人に守られている生活をしているので、安全かつ非常に危険という紙一重の状況で生きている。そのせいか、あまり幸せそうには見えない。そこに魅力的な細マッチョ、パインが登場するもんだから、「どうせ、おまえらくっつくんだろう」と観客が突っ込むこと間違いなし。

ジョエル・ステッドマン(役者名 デヴィット・ヘアウッド)

アメリカ国務省職員。アンジェラ・バーの協力者で、よき理解者でもある。彼もやはり、リチャード・ローパー帝国を崩壊させるという、強い意志を持っている。なお、アンジェラ・バーは夫がいる身で、しかも身重だが、どうも2人の間には仕事以上の“何か”がありそうである(ニヤリ)。

そんなドラマ『ナイト・マネージャー』は、売ってはいけないシリーズといえるでしょう。もちろん、ご判断は皆様次第です。ちなみにバリQは、買い取り価格が高いことが自慢です。市場価値に合わせて買い取りをしているので、新しいものはもちろん高額で、古くても市場価値があるものは、しっかりと評価します。それに、とにかく査定スピードが速い!! お荷物到着後、最短で24時間以内に査定をご連絡します。業界最速ですよ! 

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評価も人気も高いドラマなので、続編の製作を期待する声も多くありますが、出演者たちは必要ないと考えているそう。ちなみに、ラストシーンは、どうとでもなる印象でした。個人的に、このドラマは映画を観るように楽しめる内容の濃いミニシリーズなので、このまま“いいかたち”で終えるのが良いのではないかと感じます。

ライター中山陽子でした。

 

ナイト・マネージャー

出演者 トム・ヒドルストン/ヒュー・ローリー/オリヴィア・コールマン/トム・ホランダー

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