今日の1本 レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー(2011) DRQのレビュー
レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー(2011) DRQのレビュー
マサカ〜の裕木奈江ですよ。
ポケベルは鳴るわけもなく携帯電話もつながらないアイスランドの海の上。
ホエールウォッチング(クジラ鑑賞)に来たはずの観光客が、殺人鬼一家に襲われるというストーリー。
捕鯨船という密室の中で繰り広げられる殺戮ショーなのでありますが、シナリオが完全に破綻してます。
そもそも殺す理由も理解できないし、まあ一応、捕鯨を国際条約で禁止されたという恨みがあるのでしょうけど、だからといってホエールウォッチングした客を殺すって意味が分かりません。
それに、なんというか殺人鬼一家の3名が弱すぎて話になりません。
というより馬鹿なのでしょうか?獲物であるはずの観光客を船の上に上げた時点で、いきなり襲い始めちゃうのです。
そりゃみんな一目散に逃げますって。
もっとさあ、食事に睡眠薬入れて全員眠らせてから始めるとか頭使えよとツッコミ放題。
案の定、早々に客の襲撃を受けて一家の母親がやられてしまい、兄弟2名になってしまいます。
この兄弟の兄役を演じているのがガンナー・ハンセン、そう、あのB級ホラーの金字塔!「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスを演じた怪優です。
そして日系人の秘書役として登場するのが裕木奈江!彼女の演技がまた魅せるのです。
ちょいと地味な印象は相変わらずですが、何故か沈黙シリーズのスティーブン・セガールばりの大活躍を見せます。
しかもストーリーは勝手に分岐して、捕鯨船の殺戮ショーとは別に、突如として殺人一家の被害者であるはずの裕木奈江が、何故か他の乗客を殺していくという、もはやメチャクチャな展開に。
いや、決してつまらない映画ではないのです。何というか監督のホラー愛を感じる作品です。
ストーリー自体は先の「悪魔のいけにえ」そのものだし、監督の持論で「ホラーは音が8割」という理由でエイリアンの音響さんを起用したり、同人ホラームービーとも言いましょうか。
この作品は、その「ハンパない行き当たりバッタリ感」を楽しむのが正解だと思います。
「おー、奈江ちゃんいいねぇ。よしっ!シナリオ変更!みたいな。
この映画はパート2の製作が決まっているそうですが、なぜか裕木奈江だけキャストが決定しているというから、監督の惚れ込みも相当なものです。
監督はアイスランド出身のジュリアス・ケンプ。アイスランドといえば、ビョークやシガー・ロスなど音楽が注目を集めている国ですね。
かつての捕鯨大国という意味では日本と通ずるところがあります。
アイスランドムービー、要注目ですぞ!
レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー [DVD]
監督: ジュリアス・ケンプ
出演: 裕木奈江, ガンナー・ハンセン, ピーラ・ヴィターラ, テレンス・アンダーソン
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