今日の1本 エージェント・マロリー(2011)gattoのレビュー
エージェント・マロリー 映画レビュー
007ファンなら気になる映画が近日公開される。
それは、五代目ジェームス・ボンドのピアース・ブロスナン主演のスパイ映画『スパイ・レジェンド』だ。
しかも、相手役の美女は以前ボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコ。
007絡みの、セクシーで魅力的な2人が出演するこの映画は、どうやら王道スパイアクションらしい。
評判も上々のよう。ああ、胸が高鳴る。
まあ、そんな新作スパイ映画にワクワクしつつも、今日は『エージェント・マロリー』について書こうと思う。
スティーブン・ソダーバーグ監督作品であるこの映画、実はすこぶる評判が悪いらしい。
しかし、個人的にはそこまで酷評される映画だとは全く感じなかった。むしろ、楽しめた。
つまり、そんな感想を持つ私のような人間がかなり少数派であるという映画だ。(ちなみに夫も私と同じ感想)
多くのレビューで聞こえてくる声が、「飽きる」「テンポが悪い」「つまらない」。
それはアクションとスパイの世界のリアリティを追求した結果が生んだ印象かもしれない。
エンターテイメントを期待して観たら、ぜったいにイカン映画でもある。
以前、実際にスパイだった女性の証言を基に描かれたフランスのスパイ映画を観たが、ぶっちゃけ死ぬほど地味で倒れた経験がある。
つまり、実際のスパイは決して華やかなパーティに潜入して、クールで気の利いた会話を交わし、オネエチャンを持ち帰り、スイートルームでシャンパンを開けたりはしない。
ただ、地味に、目立たず、黙々と仕事をこなす。こなさなければ殺られる。
そんな使い捨て必至の非情な世界なのだ。
この映画の主演マロリー(マロニーちゃんではない)を演じるのは、アメリカ女子総合格闘技界の美しき人気格闘家、ジーナ・カラーノだ。
彼女のことは、『ワイルド・スピード EURO MISSION』で初めて知った。
この人と並ぶとミシェル・ロドリゲスがすごく“か弱く”見えるっていう、ド迫力な女性。
決して太っているんじゃない。カラダ全体が頑丈そうなのだ。
胸もデカい。かなりのカイデ—パイオツ(訳※でっかいオッパイ)だ。
格闘シーンになると、「今はボッコボコにされているけど、もうすぐブチのめしてくれるだろう」という期待通りに男性群をブチのめしていく。
しかも、格闘のプロだからアクションが超リアル。スタントなしで撮影したのは有名な話。
本当に殴り合っているんじゃないかと心配になってしまった。
物語は、民間軍事企業(?)トップからの怪しい依頼をキッカケに急展開していく。
彼女はどんどん窮地に追い込まれるが、機転の速さと行動力、そして破壊的な強さで困難をのりきっていくというのが大筋。
ド派手な爆破シーン、アクロバット的なアクション、お色気シーン、大どんでん返し、というのは、ほぼ無い。
これは、ジーナ・カラーノが失禁ものの強さで、リアリティたっぷりにスパイ的な役柄を演じている作品。
地味だけどハラハラするし、地味だけど展開もある。
地味だけど…地味だけど…ぜんぜん悪くない。そんな映画だ。
周囲を固める俳優陣はそうそうたる面々。
『X−MEN:フューチャー&パスト』で若きマグニートを演じたマイケル・ファスベンダー、『スター・ウォーズ』ではジェダイの騎士オビ=ワン・ケノービ役のユアン・マクレガー。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』で鬼軍曹を演じたビル・パクストンは、マロリー(マロニーちゃんではない)の優しいパパ役。
今、ノリに乗っているムキムキがたまらんチャニング・テイタム、そして、実はかのマドンナも惚れていたスペインのセクシーおじさんアントニオ・バンデラス。
そして、そして、大御所俳優マイケル・ダグラスだ。
さすがソダーバーグ監督。よくぞ集めた。
「マロニーちゃ〜ん」と歌って鍋でもしながら、【オンナ1人vsオトコたち】の格闘技を見るような気分で是非ご賞味あれ。
映画と現実の狭間でROCKするgattoでした。
エージェント・マロリー
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジーナ・カラーノ, マイケル・ファスベンダー, ユアン・マクレガー, ビル・パクストン, チャニング・テイタム
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