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CINEMAバリQ

今日の1本 フライト・ゲーム(2014)gattoのレビュー

フライト・ゲーム 映画レビュー

シリーズ前2作同様、リュック・ベッソンが製作と脚本を手がけた『96時間/レクイエム』が日本でも公開され、驚愕の62歳、最強オヤジとして君臨している北アイルランド生まれの俳優リーアム・ニーソンへの評価がますます高まっている。

実は、夫が同年齢であるために、我が家では“リーアム兄さん”という愛称で親しまれている。
いつも思うが 背がデカい。誰よりもデカい。
そして何かに苦悩していながらも、優しさを帯びている表情がいい。

しかし、私が一番好きなのは、あのサンドラ・ブロックが製作総指揮に名を連ねるクライム・ロマンティック・コメディ映画『ガンシャイ』のリーアム兄さんだ。
情けなくて優しくて頭がいい男を演じている。

しかし、まったく世の中では評価されていない映画。
かなり酷評されまくっている。でも私は本当に好きだ。
まあ、とにかく、世間にシッカリと評価されているリーアム兄さん主演の映画『フライト・ゲーム』の話を。

物語は、周囲にアル中で情緒不安定だということがバレバレの連邦航空保安官が、いつものように正体をかくして飛行機の乗客に紛れ職務を遂行している途中、妙なメールを受け取ったところから急展開していく。

彼の心身があまり健全でなくなってしまったのには、それ相当の理由がある。
それほどの衝撃を、彼は過去に受けていたのだ。
そんな男がよりによって自分の仕事場で、犯人から標準を当てられてしまうのだからたまらない。

「あーあ、これじゃあ、みんなに疑われちゃうよ」という具合に、何か起こる度に主人公の分が悪くなっていく。
そのあたりは、ジョディ・フォスター主演の『フライトプラン』にもよく似ている。

この映画は、絶対に2回以上観ることをおススメする。ところどころに付箋がしっかり貼られているからだ。
2回目の鑑賞では、「ああ、この人がこのとき…」と、合点がいくだけでも楽しめる。

この役柄を演じるにあたり、リーアム兄さんは特殊部隊員から訓練を受けたらしい。
なので、アクションの手法がやけにプロっぽい。

しかし、周囲の主人公への感情が一転するシーンが少々軽すぎると感じた。
とても重要なのに、なんか、そこだけ学園ドラマみたいだ。
「主人公プチ演説」→「みんな納得」(納得するの早ッ)そして、犯人の計画実行は巧妙で大胆なのに、動機が少しモンヤリしていて凄味がない。

まあ、そんなことを差し引いても、原題の『NON-STOP』がピッタリはまる、ハラハラドキドキな密室型アクション映画だ。

ラストはさながら『ダイハード』。絶対シリーズ化するな?的な感じも否めない。
ブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンが“世界一ついていない男”なら、リーアム兄さん演じるビル・マークスは、“世界一標的にされる男”だろうか?

監督は、『アンノウン』でもリーアム兄さんとタッグを組んだジャウマ・コレット=セラ。
共演のジュリアン・ムーアも魅力的な女性を演じている。
リーアム兄さん祭りに参加したい方も、ただアドレナリン出したい方も是非ご賞味あれ。

映画と現実の狭間でROCKするgattoでした。

フライト・ゲーム

監督: ジャウマ・コレットセラ
出演: リーアム・ニーソン, ジュリアン・ムーア, ミシェル・ドッカリー, ルピタ・ニョンゴ

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