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バーニング・クロス(犯罪心理学の学位を持つ刑事アレックス・クロスがブチ切れる作品)

バーニング・クロス 映画あらすじ

犯罪心理学者で刑事のアレックス・クロスは、厳しくも愛情深い母親と、3人目を身ごもった最愛の妻と、かわいい子供たちとともに充実した生活を送っていた。
しかし、彼の仕事はあまりにも危険が多く、家族との時間があまり取れないことから転職を考えはじめる。

そんななか、猟奇殺人事件が発生し、アレックス・クロスは優れた洞察力を駆使して犯人を追いつめるが、それによって思いがけない悲劇が訪れる。

バーニング・クロス 映画レビュー

この映画は、作家ジェイムズ・パターソンの人気小説「犯罪心理学者アレックス・クロス」シリーズが原作である。
そして、この小説を原作にした「コレクター(1997)」や「スパイダー(2001)」といった映画は既に公開されている。
おまけに、いずれもアレックス・クロスを演じていたのはモーガン・フリーマン。

いやはや、これは分が悪い。全米では、黒人層に圧倒的な人気を誇る超有名人だが、日本ではすこぶる知名度が低いタイラー・ペリー。
いぶし銀の魅力を持ち、博士という肩書も良く似合う、日本でも知名度抜群の人気俳優モーガン・フリーマンと比較されてしまうのだから、たまらないではないか。

しかも、映画の冒頭は、まるで1時間内に収めなければいけないテレビドラマ並みのカット割りで状況が無理やり進んでいく。
イケてるB級映画はたくさんあるが、この「バーニング・クロス(2012)」にいたっては、すっかりイケてない方に分類されてしまったようだ。

しかーし!
最初は「何じゃこりゃ」と思って観ていたが、アレックス・クロスがブチ切れてからは、ついつい夢中になって最後まで見入ってしまった。

極度の悲しみと憎しみでブレーキが壊れ、怒りの大暴走をしながら容赦なくすべてを焼き尽くす勢いが生まれる。
しかも、その執念がすさまじい。妥協のない怒涛の復讐を後半から見せつけられ、もはや居眠り寸前だった観客は、すっかり目覚めてしまうだろう。(多分)

犯罪心理学者なのに肉体派過ぎるとか、ゴツ過ぎるとか散々ないわれようだが、怒り狂ったクマさん、いや、怒り狂ったタイラー・ペリーが、怒涛の執念で反撃する展開は、なかなかの見ものである。
しかも、戦う相手が倒錯的に仕事を楽しむ凄腕の殺し屋なので、どんな対抗戦になるかと期待度を高めるのだ。

笑うとかわいいクマさん顔のタイラー・ペリーが、口を開くと多少上から目線なのが気になるし、常に怒り顔の母親が、しまいにゃ鬼瓦に見えてしまったが、何にしても、主役やその相棒に感情移入して、悪者の成敗を心から願った観客の期待は裏切らない作品だ。

脇を締める俳優陣は、人気ドラマ「LOST」のマシュー・フォックス、映画監督・脚本家としても活躍するエドワード・バーンズ、人気クライムサスペンス「クリミナル・マインド FBI行動分析課」ではアシュレイ・シーヴァー役を演じたレイチェル・ニコルズ、そして、作品を重ねるごとに体が大きくなっているような気がするジャン・レノ。監督は「ワイルド・スピード(2001)」のロブ・コーエンである。

映画前半のイケてないB級テイストをこらえて、後半で手に汗握り雄叫びをあげながら、是非ご賞味あれ。

映画と現実の狭間でROCKするライター中山陽子(gatto)でした。

バーニング・クロス(2012)

監督 ロブ・コーエン
出演 タイラー・ペリー/マシュー・フォックス/エドワード・バーンズ/レイチェル・ニコルズ

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