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CINEMAバリQ

【アントマン&ワスプ】
楽しくて『アベンジャーズ/エンドゲーム』への期待もグンと高めてくれる『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズ第20作品目

シビル・ウォーその後――「アントマン&ワスプ」

【あらすじ】

二代目「アントマン」として、ピム博士と、その娘ホープとともに世界規模の混乱を防いでから数年後、スコット・ラングはソコヴィア協定に違反し逮捕され、自宅軟禁状態にあった。その勝手な行為に博士やホープは大激怒。すっかり疎遠になってしまう。そんななか、軟禁生活が間もなく終わろうとするころ、スコットは以前入り込んだ量子世界に再びいるような夢を見る。その夢を通じてメッセージを送ってきたのは、ピム博士らと関係が深い人物だった。スコットは、FBIに気づかれないよう博士らと連絡をとろうとするが……。

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親しみやすいが豪華な顔ぶれ――「アントマン&ワスプ」

【レビュー】

小さくなったり大きくなったりと、自由自在にサイズを変えて戦うスーパーヒーロー・アクションです。とはいえ、この映画のスーパーヒーローは、科学者でも富豪でも、スパイでも軍人でもない、元泥棒のダメダメ男という、親しみやすいキャラクター。

彼にとって最大の課題は、世界を救うことではなく“娘がいかに喜ぶか”。お手製の冒険スペースで、娘と(なぜか)泥棒ごっこをして全力で遊ぶ姿が、それを示しています。

マーベル・シネマティック・ユニバース』の20番目となるこの作品は、大きくとらえると、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)』あとの出来事。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』にも重なっています。『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』を控え、居ても立ってもいられないマーベルファンにとって、たまらない作品でもあるわけです。

物語は、ピム博士とホープが、すっかり激おこぷんぷん丸の状態から始まります。その理由は、スコットが政府に楯突いたキャプテン・アメリカチームに、アントマンとして加担するという、勝手な行動をとってしまったから。

大事なスーツを使って死ぬほど目立ち、おまけに逮捕され、その影響で彼らも立場を悪くしてしまったのですから、怒るのも当然です。しかし、再びお互い協力せざるを得ないキッカケが訪れるわけです。

まるで宇宙空間のようなミクロの世界――いわゆる原子を形づくっている電子・中性子・陽子単位の「量子世界」が、今回も登場します。現実でも科学的に示されている「ニュートン力学が通用しない世界」であることや、離れた場所の状態が強く絡み合う現象「量子もつれ」などが描かれているので、サイエンス好きも楽しめるかもしれません。

もちろん「フッ」と笑えるシーンも満載。中途半端に小さいとか、中途半端にデカいとか、いくら何でも、それはデカすぎるだろうといった、思いどおりにならないサイズネタのほか、ルイスの底抜けに明るいマシンガントーク、感動の再会なのに絵面が微妙なシーン、憎めない新キャラクターの登場などにも笑わせてもらえます。

【登場人物と出演者】

主役のスコット・ラングは、せっかく前作で窃盗犯から(ちっちゃい)スーパーヒーローになったにもかかわらず、結局今回も、ソコヴィア協定に違反したため自宅軟禁状態なっています。演じるのはポール・ラッドさん。ピム博士にも突っ込まれていましたが、ちょっぴり童顔のラッドさんが、自宅でドラムなどを叩いて暇つぶしする姿はほとんどティーンズ。キッズサイズにもなり楽しませてくれます。

そのスコットとタッグを組むホープは、前作でもかなりの戦闘能力を発揮していましたが、今回はワスプとしてさらにパワーアップ。そのテクニックもパワーも、アントマンを上回っている印象です。前作と同じく、この役を演じるのはエヴァンジェリン・リリーさん。媚びない美しさが、ホープ=ワスプのキャラクターにピッタリです。

ホープの父であり、ピム粒子を発見した天才科学者、そして初代アントマンでもあるハンク・ピム博士は、最先端の研究施設をキャリーケースにして持ち歩くなど、相変わらず天才っぷりを発揮しています。自分の娘にムラっときている不届きなスコット、中途半端にちっちゃくなったスコットに対するツッコミが絶妙。演じるのは、名優・名プロデューサーのマイケル・ダグラスさん。

お調子者で、しばしば“やらかす”けど憎めないルイスは、陽気で大らかな元泥棒チームのひとり。前作からのお馴染みキャラクターです。今回は「元泥棒のセキュリティー会社」の社長として頑張っています。演じるのはマイケル・ペーニャさん。「自白剤」のくだりがとにかく最高で、何度観ても飽きません。

スコットやルイスの陽気な元泥棒仲間で、現在はセキュリティー会社のスタッフとなったデイヴ( ティップ・“T.I.”・ハリス)やカート(デヴィッド・ダストマルチャン)のスッとぼけ具合も健在。3人とも頼りないようでいて、いざというとき頼りになります。

今回の作品には、初代ワスプであり、ピム博士の妻、そしてホープの母ジャネットが登場します。演じるのは歳を重ねても美しいミシェル・ファイファーさん。ホープを演じたエヴァンジェリン・リリーさんが、ファイファーさんの出演に興奮していました。スコットを演じたポール・ラッドさんも、マイケル・ダグラスさんやミシェル・ファイファーさんと同じ空間にいたことを喜んでいました。

もうひとり、忘れてはならない大物はローレンス・フィッシュバーンさん。『マトリックス』から『スーパーマン』、『ジョン・ウィック』に、この『アントマン&ワスプ』と、サミュエル・L・ジャクソンさんばりに、どの映画を観ても出演している俳優さんですが、この作品では、科学者のビル・フォスターを演じています。『地獄の黙示録(1979)』にも出演している方なんですよね。

なお、ルイスら“おとぼけ”3人組に加え、今回またもや加わった“おとぼけ”キャラは、スコットを監視するFBI捜査官のジミー・ウー。理知的なようでいて、実は愛嬌たっぷりの人物です。マジックのくだりや、最後のスコットとのやりとりは、ルイスのマシンガントーク同様お気に入りです。

アビー・ライダー・フォートソンちゃん演じるスコットの娘キャシーは、相変わらず“おしゃま”でかわいくて、パパのよき理解者かつ助言者です。

【結論】

ほんわかした笑いとサイエンスが満載で、憎めないキャラクターと豪華な顔ぶれが揃い、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』にも重なっているこの作品は、マーベルファンにとって、たまらない映画といえるでしょう。

ライター中山陽子でした。

 

アントマン&ワスプ(2018)

監督 ペイトン・リード
出演者 ポール・ラッド/エヴァンジェリン・リリー/マイケル・ペーニャ/ウォルトン・ゴギンズ

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