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CINEMAバリQ

【インスティンクト 異常犯罪捜査】
元CIAの天才博士が美人刑事と事件を解決する1話完結型の犯罪捜査ドラマ

博士の著書『変人たち』が始まり「インスティンクト 異常犯罪捜査」

【あらすじ】

ディラン・ラインハート博士は、ベストセラー作家として活躍しながら、ペンシルベニア大学で異常行動学を教える大学教授。一度聞いたことはすべて記憶してしまう能力の持ち主で、以前はCIA局員として活躍していた。ところがある日、ディランの著書『変人たち』を参考にしたと思われる連続殺人事件が発生。美しい見た目に反し、タフで強気なニューヨーク市警察(NYPD)のリジーことエリザベス・ニーダム刑事が、ディランのもとを訪れ捜査協力を求める。すでに穏やかで幸せな結婚生活を送っていたディランは、その申し出を一度は断るが……。

元CIAの天才大学教授が活躍する「インスティンクト 異常犯罪捜査」

【レビュー】

チームの一員になった気分を味わえる、1話完結型の犯罪捜査ドラマをご紹介する第十六弾です。このドラマの主役は、元CIAでベストセラー作家で名門大学の教授という、「どんだけ~」な経歴と肩書きを持つ天才=ディラン・ラインハート博士。

型破りな天才が、市警のコンサルタントとして美人刑事を助ける流れはいかにもアメリカのドラマに“ありがち”ですが、主役が“同性愛婚の夫と仲睦まじく暮らしている”という点は新しいかもしれません。

その主人公を、実際に同性愛婚しているアラン・カミングさんが演じていることも、注目すべきところではないでしょうか。

特殊な経歴は、折に触れ不意に表立つほうが価値を高めるのに、昔の仲間や身内、現在の仕事仲間が会うたびに「CIAに戻れ」だの「元CIAのあなたが云々」と、いちいち元CIA局員であったことに触れるのはちょっと鼻につきますが、ディランの上品で知的な言動と、美人で負けん気が可愛いニーダム刑事、ディランの夫であるアンディーの大らかさなどは、とても魅力的。

ディランが同性愛者なので、女性としてかなり魅力的なリジーと、清々しい友情を築いていけることも好感度大です。

【登場人物と出演者】

アラン・カミングさん演じる作家で教授のディラン・ラインハートは、異常行動に詳しいことからニーダム刑事の相棒として犯罪捜査に協力しています。記憶力と直観(インスティンクト)力に優れた天才であり、元CIAの局員でもありますが、愛情深く繊細なので、冷徹なスパイのイメージとは程遠いかも。

容疑者・犯罪者と格闘した際に御髪が乱れると、「あれ?」ってぐらいすごーく情けない感じになりますが、実際には接近戦でも強いし、アクティブにバイクは乗り回すし、大大大好きな夫アンディの前では「恋するかわいい男」になるので、知的なだけではなく色んな魅力を持っている人物だと言えます。

ボヤナ・ノヴァコヴィッチさん演じるエリザベス・”リジー”・ニーダムは、真面目でタフなニューヨーク市警察の刑事。めっちゃ鍛えていて、めっちゃ強い、という設定ですが、あの華奢な体でNYPD殺人課の刑事であるガタイのいい男性を、トレーニングでボッコボコにできるのは不自然かも。まあ、あまりにも可愛くてセクシーなので、同僚は彼女にムラムラきているあいだにボコられてしまった可能性もあります。

相棒を殉職で失い1匹狼を貫いていたものの、サイコパス教授こと(?)ディランと出会い名コンビとなりました。

ダニエル・イングスさん演じるアンドリュー・”アンディ”・ウィルソンは、ディランの良き理解者で最愛の夫。現在はバーを営んでいますが、以前は有能な弁護士でした。人懐っこくて、スポーツ観戦が大好き。あまり人付き合いが得意ではないディランを、うまくサポートしています。

時に、アンディの知性がディランを下回るようなやりとりがあり、ギクシャクすることがあるのですが、これはいかがなものか。有能な元弁護士が知能レベルのケチをつけられるなら、筆者はチリ・ホコリレベルなんだが。

ナヴィーン・アンドリュースさん演じるジュリアン・カズンズは、ディランを陰から助けるCIA時代の友人。いったいどんなクライアントから仕事をもらい、どんな仕事を請け負っているのかわからないが、人脈の広さも情報力も資金力も宇宙レベルで絶大っぽい怪しいフリーランスです。

しかし、時おり「そんなんで大丈夫か」と感じるような“人の良さ”を見え隠れさせるし、非常に協力的なので、好感度は高いわけです。

シャロン・リールさん演じるジャスミン・グッデンはニューヨーク市警察の警部補、若きエリートです。エリザベスの上司であり、親友でもありますが、ジャスミンもリジーも大人なので、しっかり仕事とプライベートの区別をつけているようです。リジーの親友だけあって正義感はあるものの、政治的な発言も多々あり(だから出世したんか)。

ウーピー・ゴールドバーグ さん演じるジョアン・ロスは、作家としてのディランを担当する編集者。ベストセラーとなった1作目を凌ぐような2作目を期待し、ディランにプレッシャーをかけています。

正直なところ、いきなりサラッとウーピー・ゴールドバーグさんが登場したのでビックリしましたよ。相変わらず豪快で、否応なく明るい雰囲気をつくり出してくれます。

ニーダム刑事の同僚が、皆やけに悪人顔なところもお見逃しなく。

【結論】

アメリカのベストセラー作家、ジェームズ・パターソン氏の小説がもとになっている、このドラマでは、潤沢な知恵と、類まれな洞察力、それゆえにデフォルトモードネットワーク(ボーっとしているときの活発な脳神経活動)がフルに働く、直観力に優れた元CIAの博士が、美人刑事と事件を解決していきます。

でも、結局は、主人公のラブラブな同性愛婚生活と、ニーダム刑事の猛烈な可愛さ、その彼女が愛して止まない老犬の愛くるしさが、一番の見どころかもしれません。残念ながらこのドラマはシーズン2で打ち切りとのことです。

ライター中山陽子でした。

インスティンクト -異常犯罪捜査-

出演者 アラン・カミング /ボヤナ・ノヴァコヴィッチ/ダニエル・イングス/ナヴィーン・アンドリュース