CINEMAバリQ

今日の１本超高速！参勤交代（2014）DRQのレビュー

いまでは東京から新幹線で最短９０分。福島はもはや通勤圏内と言っても良いでしょう。
ちなみに歩いたら何時間かかるのでしょう？グーグルマップで調べてみました。

休まず歩き続けて５４時間。その距離、実に約２６０Km。

まだ自転車もなかった江戸時代、その距離を徒歩で５日で来いと言われた湯長谷藩（現在の福島）藩主、内藤政酵のお話。

参勤交代とは当時の徳川幕府が藩主（今で言う県知事みたいな人）に１年ごとに江戸に来いという取り決めのこと。
もちろん、藩主が一人で行くわけにもいかず、お供の者を連れて向かうので旅費や江戸での滞在費もかなりの負担となります。

また、江戸滞在中は家族も常駐するので、それが実質人質となることで、地方の藩主が幕府に逆らうことを抑止しておりました。

さて参勤交代から戻ったばかりの内藤政酵は、なんと５日以内に再度参内せよと言われます。
あえて無理なことを政酵に押し付けて湯長谷藩潰し、藩が所有する金山を奪う策略を企む幕府の老中・松平信祝。

政酵は家臣内でも意見が割れる中、自国の領民を守るため、あえてその無理難題に挑みます。
そして向かう政酵一行。ですが、松平信祝は彼らを暗殺するために刺客を差し向けます。

ストーリーだけを観ると何やらシリアスですが、全編に笑いが溢れています。

恥ずかしながら、僕はこの作品を絶対に三谷幸喜脚本だろうと勝手に思いながら観ていました。
映画のテンポも良く、サクサク進みます。

佐々木蔵之介の演技も素晴らしいし、何より本当に頭を空っぽにして楽しめる作品です。
ただこの「超高速！参勤交代」というタイトルが、何やら安っぽい雰囲気を醸し出しているのが残念です。

決してＢ級映画ではありません。完成度の高い娯楽作品なのです。

監督: 本木克英
出演: 佐々木蔵之介, 深田恭子,上地雄輔 ,伊原剛志, 寺脇康文,